※アーカイブの成果情報は、発表されてから年数が経っており、情報が古くなっております。
同一分野の研究については、なるべく新しい情報を検索ください。
カンキツ類の体細胞雑種は,いずれも果皮が厚かったが,食味や香り等で育種親として興味ある特徴を示した。また,これら体細胞雑種はいずれも稔性花粉を産し,種子形成も正常に行われることを確認した。
カンキツ類において細胞融合法を開発し,新たな特性を有する育種素材を作出する。
無核品種の育成に3倍体の利用が試みられているが,体細胞雑種に稔性があったことから2倍体との交雑により3倍体実生を作出することが可能である。また,半数体と2倍体との融合により直接3倍体を作出することも可能である。すでに,このような3倍体が得られている。以上のことから,細胞融合は新たな育種素材を作出する有力な手法であると考えられる。
研究課題名:カンキツ類における細胞融合による育種素材の作出
研究期間・予算区分:昭和61~平成5年・経常
研究担当者:小林省蔵,中村ゆり,大河原敏文
発表論文等:S.Kobayashi, T.Ohgawara, W.Saito, Y.Nakamura and J.Shimizu. Application of somatic hybridization to the production of seedless citrus cultivars. XV International Botanical Congress, Yokohama, Japan, 8.5.4-4,1993.