日本で育成された果樹品種情報の提供

※アーカイブの成果情報は、発表されてから年数が経っており、情報が古くなっております。
同一分野の研究については、なるべく新しい情報を検索ください。

要約

日本で育成された果樹品種について、樹種名、品種名、登録状況、育成場所、品種の説明等と関係画像を収集・蓄積し、データベース化を図るとともに CD-ROM 化する。本システムの開発によりインターネットを介して 23 樹種 750 品種の果樹情報が検索・提供される。

  • キーワード:果樹品種、データベース、インターネット、CD-ROM、情報処理
  • 担当:果樹研・企画調整部・研究技術情報官
  • 連絡先:成果情報のお問い合わせ
  • 区分:果樹・育種
  • 分類:技術・普及

背景・ねらい

現在、インターネットが世界的に普及し、各家庭でも各種の情報の入手が容易になっている。果樹については、その生産、加工、消費に至るまで情報提供可能なケースが多く存在し、また、その需要も多いと考えられる。そこで、果樹の品種に関する情報をインターネットを介して WWW により効率的に提供するための全文検索可能なシステムを開発するとともに CD-ROM 等により情報提供できる手法について検討する。

成果の内容・特徴

  • 果樹関係公的試験研究機関及び1979年以降に個人を含む民間機関等で育成された果樹品種についてインターネットを介して情報を一般に提供するための果樹品種情報提供システムを開発する(図1、図2)。
  • データベースで提供する情報は育成機関名、樹種名、品種名、命名登録状況、品種登録状況、交雑年、交雑組み合わせ、品種の説明、育成担当部署、参考文献名及び画像データ(樹姿、花、果実、その他)、また、付随するデータとしてデータ入力年月日、データ提供者の所属・氏名、連絡先(E-mail Address)である(図2)。
  • 本システムを用いてインターネットを介して WWW により検索・提供される品種は現在 23 樹種 750 品種である(表1)。
  • 開発したシステムには多くの画像情報を含むため、果樹生産者等が電話回線を利用してインターネットに接続した場合、通信速度や回線の混雑度等によっては検索結果のデータ転送にやや時間がかかることがある。また、インターネットを介さずに自由に時間をかけて検索したい場合に対応するため、提供している情報と同一の内容を家庭用パソコンで自由に表示できるように、CD-ROM による検索システムも作成・提供する(図1)。

成果の活用面・留意点

  • システムはインターネット上で公開され、検索・利用される。
  • 同じデータを利用して CD-ROM による検索システムを作成し、果樹関係試験研究機関、行政部局、希望者に対し無償で配布する。
  • 次年度以降育成される果樹品種情報については随時追加入力し、データの更新を図る。

具体的データ

表1 検索できる樹種と品種数

 

図1 CD-ROM の初期画面 図2 データ検索結果の例

その他

  • 研究課題名:WWWを利用した果樹品種情報等提供システムの開発
  • 課題ID:09-02-04-03-27-02
  • 予算区分:交付金
  • 研究期間:2001~2002年度
  • 研究担当者:鈴木大助、壽和夫、齋藤寿広、正田守幸(沖縄農試名護支場)、山口正己、土師岳、八重垣英明、
                      吉田俊雄、根角博久、松本亮司、吉岡照高、國賀武、副島淳一、岩波宏、古藤田信博、小林省蔵、
                      山田昌彦、佐藤明彦
  • 発表論文等:1)鈴木ら(2000) 果樹試報 34:63-79.
                      2)鈴木(2001) 果樹試報 35:127-136.