人工音声と動画等による「カキに関する情報提供システム」
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要約
「カキに関する情報提供システム」は、カキに関する生産・技術情報をインターネットを介し、文字情報だけでなく人工音声、動画、静止画、図表を用いて一般利用者に分かり易く提供するとともに、ホームページ作成者にも動画提供手法の有効性を示す。
- キーワード:カキ、音声合成、動画、インターネット、情報提供システム
- 担当:果樹研・研究支援センター・育種情報調査役
- 連絡先:成果情報のお問い合わせ
- 区分:果樹・栽培
- 分類:技術・普及
背景・ねらい
インターネットが世界的に普及し、各家庭にADSLや光ファイバーの導入が進む中で、情報量の多い動画や静止画情報を含めた各種情報の高速かつ簡便な提供が可能となっている。一方で、果樹研究所のWWWへの問い合わせでは家庭果樹に関する情報提供の要望が多いため、一般利用者等への啓発情報として果樹の家庭栽培に関する生産・技術情報を音声や動画等のマルチメディアを利用した簡便かつ分かりやすい情報提供システムの構築が課題となっている。
そこで、家庭果樹として特に栽培の多いカキについて生産・技術情報を収集・整理し、インターネットを介して情報提供するための「カキに関する情報提供システム」を構築し、一般に公開する。
成果の内容・特徴
- 提供する情報は、日本におけるカキ栽培の現状、代表的な品種、栽培法、接ぎ木法、病害虫防除、脱渋法、機能性成分等であり、一般的な事例として紹介される。
- 利用者は自宅のインターネットの回線速度に応じて、システムの初期画面で、(1)最近のマルチメディア技術を利用した人工音声と動画等によるビデオオンデマンド方式による情報提供手法、(2)静止画像と文字情報による従来の情報提供手法のいずれかが選択できる(図1)。
- 動画ファイルは、ビデオカメラやデジタルカメラで撮影した画像に説明用のナレーションとテロップが挿入されている。動画ファイルの作成は、市販の安価なビデオ作成ソフトを利用している(図2)。
- ナレーションについては、人の音声ではなく、パソコンで作成したテキストデータを市販の安価な音声合成ソフトを用いて音声ファイル化することにより、いつでも簡単に修正可能で、投資効果の大きいナレーションの作成が可能である(図2)。
- 完成した動画は、インターネットの回線速度にあまり影響されない送信方法である、ストリーミング技術によりインターネットを介して提供される(図2)。
成果の活用面・留意点
- カキ以外の樹種についても同様な方法で情報提供が可能である。
- 栽培方法、土壌、気象条件等で品種の生育反応が異なるため、紹介事例が適用できない場合がある。
- 動画の表示にはWindows Media Playerがインストールされている必要がある。
具体的データ


その他
- 研究課題名:高収益な果樹生産を可能とする高品質品種の育成と省力・安定生産技術の開発
- 課題ID:213-e
- 予算区分:交付金
- 研究期間:2003~2005年度
- 研究担当者:鈴木大助、鈴木勝征、山田昌彦、佐藤明彦、土師 岳、駒崎進吉、薬師寺博、吉田幸二、
足立 礎、今田 準
- 発表論文等:鈴木大助(2007)果樹研究所報告6:39-47