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エタノ-ル原料用として,エタノ-ル変換効率及び生成量の優れるてんさい一代雑種系統を育成した。直播栽培では,最大で約600L/10aのエタノ-ル生成が可能である。
将来,予想される石油枯渇に伴い,様々な代替エネルギ-が考えられるが,光合成を利用したバイオエネルギ-は二酸化炭素の循環が可能な環境調和型エネルギ-として期待されている。このエネルギ-では,光合成により植物体に蓄積された炭水化物を発酵させ,エタノ-ルを生成し利用するが,工芸作物てんさいはエタノ-ル変換が容易な蔗糖を蓄積するため,新エネルギ-源となる可能性が高い。
てんさいを用いたエタノ-ル生成は糖量に依存するため,根重及び糖分の高い系統が望まれる。このため,根重の増加を目的に,根重の高い飼料用ビ-ト及び既存のてんさい遺伝資源を用い多胚花粉親系統を育成し,これらを既存の単胚種子親系統に交配して,エタノ-ル原料用単胚一代雑種系統を育成する。育成系統のエタノ-ル生成量は,蔗糖を最大限に発酵できる嫌気発酵によりエタノ-ル生成量を検定する。