任意地点の気象データを提供するActiveXコンポーネント
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要約
適地判定等,気象データを利用したプログラムの開発に,気象データを簡便に利用できるプログラム部品である。市販のAMeDASデータCD-ROMに収録された観測所データが利用できるだけでなく,観測所から離れた地点の推定値も提供する。
- 担当:北海道農業試験場・企画連絡室・研究技術情報科
- 連絡先:011-857-9238
- 部会名:総合研究(農業物理)
- 専門:情報処理
- 分類:研究
背景・ねらい
精密農業の実現には個々の圃場レベルで生育シミュレーションや適地判定など行う必要がある。その際不可欠なのがその圃場の気象データである。そこで,生育シミュレーションプログラム等に利用できる,任意地点の気象データを提供する汎用プログラム部品を開発する。
成果の内容・特徴
- 緯度・経度,期間を指定するだけで,任意地点の気象データを容易にプログラム上で利用することが出来るプログラム部品である。ActiveXのため,プログラム開発言語はもちろんのこと,表計算ソフト等のアプリケーションからも操作でき,Web上でも動作する。
- データは,(財)気象業務支援センターが販売するCD-ROM(アメダス観測年報,気象庁月報),または同フォーマットで収録されたデータファイルを利用する。
- 推定手法は清野(1993)の手法をもとにした。すなわち,推定地点の周辺観測所の観測値を距離の逆数で重み付け平均する。とくに気温に関してはメッシュ気候値で補正し,地形因子を織り込んでいる。ただし,清野の手法と異なり,観測所を含むメッシュ気候値のかわりに観測所準平年値を用いることで,観測所の標高補正に必要とされた国土数値情報を不要とした。
- 本コンポーネントによる推定精度を図1,表1に示した。
成果の活用面・留意点
- 本コンポーネントはMS-Windows用である。
- 推定値は指定した緯度・経度が含まれる1km四方(総務庁標準地域メッシュ第三次地域区画)の平均値である。
具体的データ


その他
- 研究課題名:気象データ利用プラットフォームの構築
- 予算区分 :経常
- 研究期間 :平成12年度(平成8~12年)
- 研究担当者:小田正人,喜多孝一,岩田幸良,伊藤淳士
- 発表論文等:気象庁AMeDASデータCD-ROM活用コンポーネント, 農業情報学,第2巻(89-96),2000