圃場情報画像表示システム
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要約
病害虫の発生区画等、圃場に現れる面的な広がりを持つ各種の情報を、電子化した圃場図等の地図画像と関連付けてデータベースに保存し、これらの情報を関連する地図画像に重ねて表示することができる。
- キーワード:データベース、画像情報
- 担当:北農研・総合研究部・情報解析研究室
- 連絡先:011-857-9238
- 区分:北海道農業・総合研究
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
病害虫の発生区画など圃場に現れる面的な情報の把握は、的確な圃場管理計画を作成し、作物生産の安定を図るために重要な情報である。そこで、これらの面的な情報をデータベース化し、それらの情報を圃場図等の地図画像と関連付けて利用するための農家レベルで利用可能な画像情報表示システムを開発する。
成果の内容・特徴
- 本アプリケーションはMS-Windows 95,98,Me,Nt4.0,2000で利用可能なシステムである。
- 本アプリケーションはMicrosoft Access2000、Oracle、MS-SQLサーバーなどMS-WindowsのODBC(Open Database Connectivity)がサポートするSQL(Structured Query Language)準拠のDBMS(Database Management System)データベースソフトで利用可能である。
- ネットワーク共有可能なDBMSを利用すれば、複数の利用者が広範囲な地域の情報を一つのデータベースで管理することができる。
- 開発したアプリケーションの基本的な機能は以下のとおりである。
○スキャナー等で電子化した圃場図などの地図画像をデータベースに保存・管理することができる。
○地図画像をコンピュータのディスプレイ上に表示し、病害発生区画など圃場の一部分の面的な情報を、座標にしてデータベースに保存する。また、詳細な関連情報を文字情報で保存する(図1)。
○目的の地図画像名をメニューから選択すると、関連する情報を一覧表示する。
○一覧表示された関連情報から必要な情報を選択すれば、不定形に囲まれた区画情報として地図画像上に重ねて描画し、詳細な特性内容を文字情報で表示する。
○それぞれの機能はプルダウンメニューから項目を選択することで利用できる(図2)。
成果の活用面・留意点
- 農家の作業日誌や栽培履歴のような面的情報を圃場図と関連付けたデータベースにして視覚的に利用することができる。
- 保存した情報はDBMS環境でも操作が可能であり、病害虫の発生面積の集計や複数の要因のクロス集計などDBMSの持つ基本的な機能を利用して様々な処理が行える。
- 一部のDBMSではデータベースのテーブル自動生成機能で生成したテーブルのフィールド特性が異なる場合があるため、修正が必要である。
- 本アプリケーションはフリーソフトとして提供可能である。
- 問い合わせ先:代表E-Mail:www@cryo.affrc.go.jp
具体的データ


その他
- 研究課題名:SQLを用いた簡易圃場情報表示システムの開発
- 予算区分:交付金
- 研究期間:1999~2001年度
- 研究担当者:喜多孝一、伊藤淳士、岩田幸良、小田正人
- 発表論文等:岩田・小田・喜多(1999)農業情報学1:1-4