ネットワーク対応GPS位置情報表示プログラム
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要約
GPSからの経度、緯度及び高度の情報を任意の圃場地図上に表示し、パソコン上のデータシートに記録できるプログラムである。本プログラムはネットワークに対応しており、無線LANによって隔地の位置情報を制御端末にリアルタイムで表示、記録できる。
- キーワード:GPS、ネットワーク、リアルタイム
- 担当:北農研・総合研究部・農業機械研究室
- 連絡先:電話011-857-9265、電子メールnoriyuki@affrc.go.jp
- 区分:北海道農業・総合研究
- 分類:科学・参考
背景・ねらい
高品質な作物の栽培管理のために、圃場内の位置を知ることのできるGPSの利用が期待されており、GPSを利用した圃場データの整理や農作業機の稼働状態の記録手法が報告されている。今後は、圃場に入らなくてすむ、収集したデータをすぐに確認できる等の簡便で信頼性の高いシステムが望まれている。そこで無線LANを利用して遠隔地のGPSを利用できるプログラムを作成する。
成果の内容・特徴
- 本プログラムにより地図上に位置、走行軌跡及び進行方向、経度、緯度、基準点からの距離、走行速度、補足衛星数とGPSのモードすなわちRTKGPS、DGPS、SGPSの別を表示できる(図1)。OSやGPSの出力フォーマット等の本プログラムの使用環境を表1に示す。
- 図2に示すように機器が接続された状態で、GPS側と制御端末側双方のPCで本プログラムを起動することによって、ネットワークを利用してGPSのデータを制御端末で取得することができる。データの伝送には伝送制御プロトコル(TCP)を使用している。接続が途切れた場合も制御端末から容易に再接続できる。なお、GPS側PC単体でも本プログラムは利用できる。
- 取得した位置データは表示と同時にエクセルのデータシート或いはテキスト形式で記録できる。また、記録した位置データは地図上に再表示させることができる(図3)。
- 本プログラムでは既知の緯度、経度及びWGS-84楕円体座標位置(基準点)を含む縮尺が明らかなラスター形式(ビットマップ)の地図を使用する。地図とGPSデータとの位置合わせはこれらの値により容易に行える。地図の精度は縮尺1/2,500程度のものが望ましい。なお、位置表示地域の地図がない場合でも、データの記録及び数値表示は可能である。
成果の活用面・留意点
- 本プログラムは農作業のタイムスタディや作物の生育調査でのデータ整理に利用できる。
- 本プログラムは北海道農業研究センターへの利用申請により無償で使用できる。
- 適切なGPSのデータ出力レートはネットワークの混雑具合、データシートへの記録の有無等の使用条件により変化する。
具体的データ




その他
- 研究課題名:大規模分散圃場における農作業・管理情報と作業機:基地局間相互通信技術の開発
- 予算区分:軽労化農業
- 研究期間:2000~2002年度
- 研究担当者:村上則幸、井上慶一、宮浦寿美
- 発表論文等:村上ら (2003)著作権(プログラム)登録番号P第78565-1