サトイモモザイクウイルスの外被タンパク質のアミノ酸配列

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要約

わが国のサトイモモザイク病の病原ウイルスであるサトイモモザイクウイルスのRNAの塩基配列の一部を解析し、その外被タンパク質の314アミノ酸残基からなる一次構造を推定した。

  • 担当:九州農業試験場・地域基盤研究部・ウイルス病研究室
  • 連絡先:096-242-1150
  • 部会名:病害虫
  • 専門:作物病害
  • 対象:いも類
  • 分類:研究

背景・ねらい

サトイモモザイクウイルス(DMV)は、わが国のサトイモに広く発生している。今回、サトイモから分離されたDMV-J株の外被タンパク質遺伝子の塩基配列を決定して、そのアミノ酸配列を推定した。

成果の内容・特徴

  • DNV-J-RNAをcDNAクローニングして、外被タンパク質遺伝子を含むクローンを分離した。
  • 得られたクローンのcDNAの塩基配列を決定した。
  • DMV-Jの外被タンパク質遺伝子は、942塩基から構成されており、314個のアミノ酸残基をコードしていた(図1)。

成果の活用面・留意点

当該遺伝子cDNAを植物ゲノムに組み込んで本ウイルスに対する抵抗性植物の作出に利用できる。また、本cDNAは、ウイルスの遺伝子診断に利用できる。

具体的データ

図1.サトイモモバイクウイルスJ株の外被タンパク質遺伝子の塩基配列から予想されるアミノ酸配列

 

その他

  • 研究課題名:ウイルス外被タンパク質遺伝子のサトイモへの導入
  • 予算区分:大型別枠(バイテク植物育種)
  • 研究期間:平成7年度(平成6~8年)
  • 発表論文等:サトイモモザイクウイルス(DMV)外被タンパク質遺伝子及び3’末端非翻訳領域の塩基配列配列の解析、日植病報60巻3号(講演要旨)、1994。