大豆の節間長測定装置ならびにデータ自動処理・解析補助マクロ

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要約

本装置と解析補助マクロにより、大豆の節間長測定が簡単にでき、得られたデータの処理から解析補助までを自動で行える。

  • 担当:九州農業試験場・作物開発部・大豆育種研究室
  • 連絡先:096-242-1150
  • 部会名:総合農業(作物生産)、畑作
  • 専門:育種
  • 対象:豆類
  • 分類:研究

背景・ねらい

育種技術を用いて大豆の耐倒伏性の強化や最下着莢高の適正化を図るには、育種素材となる大豆遺伝資源の節間伸長特性を予め知る必要があるが、節間長の測定をこれまでの物差しに頼った方法で行うとかなりの労力と時間を要する。そこで、デジタル計測機器とコンピュータを組み合わせた節間長測定装置を用いて、大豆遺伝資源の節間伸長評価を大幅に省力化できるシステムを開発する。

成果の内容・特徴

  • 節間長測定装置はデジタルメジャーテープ、データロガー、ノート型パソコンから成り、表計算ソフトとそのアドイン通信ソフトをインストールすることによって、測定データを“読み取り”、“書き写し”、“表計算ワークシートへ入力する”という作業を省略できるため、作業延べ時間は半分以下となる(図1)。
  • 表計算ワークシートに取り込んだ測定データを表形式にとりまとめ、各種計算データの作成、各種計算データの最高/最低を示した品種名ならびにそれらの値をまとめた表の作成、主要な計算データのグラフ化までを自動で行えるエクセルマクロをQuick basic for applicationsで開発した(図2)。
  • 節間長データ測定装置とマクロを使って大豆地方系統の主茎節位別伸長パターンを明らかにするのに、従来の作業時間を大幅に削減できた(図3、図4)。

成果の活用面・留意点

大豆以外の作物の節間長測定、あるいは節間長以外の長さの計測にも利用できる。

具体的データ

図1 節間長測定装置

 

図2 節間長データ自動処理・解析用マクロの概要

 

図3 主茎節間長の品種・系統間差

 

図4 主茎節位別の節間長伸長パターン

 

その他

  • 研究課題名:大豆の節間長自動測定システムの開発
  • 予算区分:作物開発強化
  • 研究期間:平成11年度(平成7~11年)