インターネットを用いた堆肥供給情報の基本システム

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要約

堆肥の流通利用を促進するため、インターネットにより堆肥供給情報を管理・蓄積するための基本システムを開発した。本システムは、情報発信による流通利用の促進、堆肥利用者の選択肢の拡大を目的にしている。

  • キーワード:堆肥、流通利用、情報、インターネット、データベース
  • 担当:九州沖縄農研・総合研究部・動向解析研究室
  • 連絡先:096-242-7694
  • 区分:九州沖縄農業・農業経営
  • 分類:技術・参考

背景・ねらい

家畜ふん尿に由来する環境負荷の軽減には、堆肥の流通促進が不可欠である。しかしながら、どのような堆肥が存在しているのかという情報蓄積は十分ではない。また成分や在庫の変動に対して、その情報の迅速な更新が求められている。
こうした問題に対応するため、行政や団体などがインターネットを用いて堆肥供給情報を管理・蓄積・発信するための基本システムを開発した。

成果の内容・特徴

  • 本システムはインターネットを利用することで、(1)情報発信による堆肥流通の促進、(2)堆肥利用者の選択肢の拡大、(3)在庫情報などの更新の迅速性、(4) 堆肥供給情報を広く収集可能、(5)情報の一元的蓄積が可能、という点で有効である(図1)。
  • 情報提供や情報入手はブラウザを用いる。そのため特定のOSやソフトウェアは必要なく、インターネットに接続できればよい。
  • 本システムの仕様は、図2のようになっている。提供側には、データの入力・更新・削除という機能があるため、パスワードなどの登録が必要になっている。
  • 熊本県堆肥生産利用促進協議会に所属する堆肥センターの情報を本システムに入力した(図3)。利用側は、表示されるリンクをたどることにより、各堆肥センターの詳細や具体的な堆肥情報を知ることができる(図4)。

成果の活用面・留意点

  • 堆肥流通が求められる地域で、行政や団体等による堆肥供給情報整備のための基本システムとして活用できる。
  • ソフトウェアには、OSにLinux、WebサーバにApache、データベースにPostgreSQL、言語にPHPを用いた。これらはオープンソースであり、インターネットへ常時接続可能な環境があれば、システムを稼動させることができる。

具体的データ

図1 インターネットによる堆肥供給情報の提供

 

図2 堆肥供給情報システムの仕様

 

図3 施設一覧の表示

 

図4 堆肥施設の詳細

その他

  • 研究課題名:堆肥の広域流通計画の策定
  • 予算区分:エコシステム
  • 研究期間:2000~2004年度
  • 研究担当者:樽本祐助
  • 発表論文等:家畜ふん尿処理・利用研究会、堆肥供給情報システム、p75-78、2001.12.