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線虫密度の調査法として広く使われているベルマンロート法の線虫の分離率は、土壌量20g、分離時間72時間、紙フィルタ-1枚、浅水の処理条件の場合、キタネグサレセンチュウ及びサツマイモネコブセンチュウでほぼ100%、キタネコブセンチュウで33%であった。
野菜生産で重要な害虫である有害線虫の調査法としてベルマンロート法が最も広く使われている。しかし、土壌中の線虫密度を推定するためには、分離個体数とともに分離法の分離率を把握する必要があるが、これについてはほとんど調べられていない。このため、ベルマンロート法を用いる際の分離条件の違いによる、分離線虫数の変動を調査するとともに、少量の土壌を水に懸濁して顕微鏡下で調べた線虫数と比較し、それぞれの条件における分離率を明らかにする。
上記の分離率は、褐色黒ぼく土、直径9cmのガラスロート、底面積約33cm2(直径6.5cm)の目皿、22~27°Cの変温等の場合の値である。この値は、土壌の種類、ロートの大きさ、フィルターの材質、分離時の温度条件等の違いによって異なる可能性がある。