水稲育成品種・系統の来歴情報のパソコン用データベース

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要約

農業研究センター刊行の冊子"水稲の育成品種・系統の来歴と品種名一覧"の内容に新規データを追加し、パソコンで利用可能なデータベースファイルを構築した。これにより水稲品種系統の育成場所、交配組合せ等の来歴、育成期間等を簡便に検索することが可能になった。

  • 担当:農業研究センター・作物開発部・稲育種研究室
  • 連絡先:0298-38-8808
  • 部会名:作物生産
  • 専門:育種
  • 対象:稲類
  • 分類:研究

背景・ねらい

"水稲の育成品種・系統の来歴と品種名一覧"は、1979年に初版が農林水産省北陸農 業試験場の編集により刊行された。その後農業研究センターが全国の水 稲育成地の協力を得て2回の改訂を行ってきた。本冊子は、国公立水稲育成地で育成され たほとんど全ての品種、地方番号系統の来歴、育成年等が網羅された資 料として、交配母本等の選定などに広く利用されており、その収録内容のデータベース化によ る来歴情報等の検索の効率化が期待されていた。

成果の内容・特徴

  • "水稲の育成品種・系統の来歴と品種名一覧"1995年版の内容に、その後育成された品種・系統のデータを加え、データベースとして利用可能なパソコン用ファイルを作成した。データの更新・修正作業は農研センターが中心となり、地域農試・指定試験地の協力を得て行った。
  • 本データベースのファイルは、1998年12月現在で 表1に示す863品種と地方番号系統7626系統を収録し、その収録内容は表2に示す項目である。
  • 本データベースのファイルは、市販表計算ソフトのLotus1-2-3/97およびMicrosoft Excel 5.0/95形式(ブック形式)で作成しており、Microsoft Windowsパソコン上でこれらのソフトを用いてデータの閲覧・検索が可能である。
  • 九州農試水田利用部稲育種研究室の深浦壮一主任研究官が作成した、本データベース検索用プログラムを併用することにより、先祖品種の遡上検索等さらに高度な検索が可能となる。

成果の活用面・留意点

  • 本データベースは、平成10年10月に農業研究センターの職務作成プログラムに登録し、著作権 登録の手続きを行っている。その利用にあたっては、職務作成 プログラムに関する規定に従い、農業研究センターに利用申請を行う。当面、国公立機関の稲 育種および稲奨励品種決定基本調査担当者を利用可能な範囲とす る。
  • 本データベースについては、今後定期的なデータ更新を図る必要がある。

具体的データ

表1データ収録件数(1998年12月現在)
表1データ収録件数(1998年12月現在)

 

表2収録項目一覧表
表2収録項目一覧表

 

表3来歴情報の印字例
表3来歴情報の印字例

 

その他

  • 研究課題名:温暖地東部向き良質水稲品種の育成
  • 予算区分 :経常
  • 研究期間 :平成10年度(昭和56年~平成10年)
  • 研究担当者:坂井 真、井辺時雄、佐藤宏之、田村和彦
  • 発表論文:"水稲品種系統の来歴と品種名一覧"収録データの電子ファイル化,育種学雑 誌,48(別1),135,1998.