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精米時の糠層の剥離程度を評価するニュ-MG試薬染色法の工程のうち染色前の水洗を軽く行い、試薬とメチルアルコールの混合比を下げ、染色試料の洗浄液を水からアルコールに変えれば、糠層剥離の微妙な差の評価が可能となる。
精米工程では果皮、種皮と糊粉層、胚芽の大部分、いわゆる糠層が除去され、精米が進むにつれて米の重量減少と白度が増加する。精米の程度はこれら精白率 (搗精歩合)と白度によって評価できるが、精米機の種類、性能や精米法によって同じ精白率であっても白度が違ったり、白度が同じでも精白率が違うことがあ る。この差は砕米率や糠層の剥離状況に起因すると考えられるが、糠層の剥離程度を評価する方法として従来からニュ-MG試薬による染色法が考案され、実施 されてきた。この試薬は果皮、種皮部を緑色に、糊粉層を青色に、胚乳部をピンク色に染色する。しかしこの方法では糠層剥離の微妙な差を評価するには十分で はなく、染色法を一部改良することによって評価精度を向上させる。
精米の程度を白度、精白率で評価する場合に改良したニュ-MG試薬染色法を併用すると、糠層の剥離が正確に評価できる。
図1:NMG試薬染色法(現行法)
図2:NMG試薬染色法(改良法)
図3:改良法による玄米の染色(緑色)
図4:改良法による精白米の染色(現行法では呈色の差がない)