アカヒゲホソミドリカスミカメの卵寄生蜂の種類と寄生率
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要約
アカヒゲホソミドリカスミカメの卵寄生蜂として、クロタマゴバチ科、ホソハネヤドリコバチ科、タマゴヤドリコバチ科に属する3種が確認され、タマゴヤドリコバチ科の卵寄生蜂の寄生率が高い。
- 担当:北陸農業試験場・水田利用部・虫害研究室
- 連絡先: 0255-26-3243
- 部会名:生産環境
- 専門:作物虫害
- 対象:稲類
- 分類:研究
背景・ねらい
アカヒゲホソミドリカスミカメの天敵については報告例がない。カメムシの個体群密度制御要因として、天敵が大きな働きをしている可能性は高く、様々な防除技術の確立を指向するうえでも、天敵の働きを正しく評価しておく必要がある。そこで、天敵である卵寄生蜂について、その働きを評価するために、まず種類と寄生率を明らかにする。
成果の内容・特徴
- 畦畔雑草に産下されたアカヒゲホソミドリカスミカメの休眠卵の調査で、寄生が確認された卵寄生蜂は、クロタマゴバチ科の Telenomus sp.、ホソハネヤドリコバチ科の Gonatocerus sp.、タマゴヤドリコバチ科の Oligosita sp. の3種である(図1)。
- アカヒゲホソミドリカスミカメに、ポットに植えた小麦苗に産卵させ、そのポットをイタリアンライグラス圃場に3日間設置し、回収後その卵に対する卵寄生蜂の寄生率を調査した(おとり法)。
- イタリアンライグラス圃場では、タマゴヤドリコバチ科の卵寄生蜂の寄生率が高いが、寄生率の変動が大きい(図2)。
成果の活用面・留意点
- アカヒゲホソミドリカスミカメの卵寄生蜂の寄生率の推移を把握する方法として、おとり法が使用できる。
- 卵寄生蜂の種名を明らかにする必要がある。
具体的データ


その他
- 研究課題名:アカヒゲホソミドリカスミカメを寄主とする卵寄生蜂の天敵としての能力の評価
- 予算区分:経常
- 研究期間:平成12年度
- 発表論文等:なし