小学校における「農業体験学習」の基本類型パターン
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要約
- 担当:農業研究センター・農業計画部・農村生活研究室(近中四農研センター・企画調整部・研究企画科)
- 連絡先: 0849-23-4100
- 部会名: 経営
- 専門: 農村計画
- 分類: 行政
背景・ねらい
農業体験学習への最近の主要な関心点は、その普及の程度・方策、効果の程度・種類の2点に集約できる。ただし農作物を利用する農業体験学習は、栽培
学習と同義と一般に考えられがちである。仮に栽培学習+αの学習活動として広くとらえ直すと、その普及も効果の幅も同様に総合的かつ多様になる。そこで農業体験学習の+αの活動事例に着目し、活動内容の幅を分類・整理する必要がある。
成果の内容・特徴
オンラインデータベースが提供する過去の新聞記事から活動事例を収集し、内容分析を行なう。収集の対象は一般紙4、ブロック・地方紙11、専門・業
界紙2の合計17紙である。検索の対象期間は1985年から2000年7月末である。検索語には「栽培学習をする場」を意味する「学校農園」と「学童農
園」の2語を用いる。
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1紙当たりの年平均記事本数は1990年1.4本→1995年6.2本→1999年9.4本と逓増する傾向にある。
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栽培期間中に行なった栽培以外の活動は、最も多い「観察」ですら27事例に過ぎず、+αの活動を見出せない(図1左)。それに比べ収穫後の活動は、栽培植物の種類や利用目的に制約されない行為もあり、+αの事例が展開されている。収穫後の主な集団的諸行為は8種類に類型化される(図1右)。
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集団的行為には、単独で完結するものと複数の行為が組み合わさったものがある。複数の行為の組み合わせの最小かつ基本的なパターンは3つの型に大別できる(表1)。
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学校での実際の個別具体的な年間活動や行事を集団的行為の類型に当てはめ、パターンに変換して記述する。複雑な活動の場合は「入れ子構造」の記述が可能であり、入れ子構造の深さは多様な取り組みの度合いを意味する(図2)。
成果の活用面・留意点
教育指導機関は、学校の実際の取り組みを集団的行為とそのパターンに変換することで、1) 望ましい学習活動が網羅され、かつ多様であるのか、2) 各活動同士が結合した年間活動であるのかを診断する手法として利用できる。
具体的データ

図1:栽培以外の活動(左)と収穫後の活動(右)

表1:農業体験学習の集団的行為の基本パターン

図2:基本パターンへの変換(観察事例の収穫祭)
その他
- 研究課題名:農業農村の教育機能を活用した環境点検と地域活性化への活用手法の開発
- 予算区分 :総合研究(農村経済活性化)
- 研究期間 :平成12年度(平成12~14年)