地域農業支援のための事例情報の収集検索

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要約

野菜の連作障害の事例情報をWWWから追加登録し,関係者間で情報の共有と検索が可能な仕組みを開発した。また,既存のホームページ探索収集ソフトウェアと全文検索ソフトウェアを利用して特定テーマに関するWeb上の情報を効果的に検索できる。

  • 担当:農業研究センター・研究情報部・研究技術情報科(中央農業総合研究センター・農業情報研究部・データマイニング研究室)
  • 連絡先: 0298-38-8975
  • 部会名: 情報研究
  • 専門: 情報処理
  • 分類: 研究

背景・ねらい

農業経営や地域の活性化を図っていく上で問題解決を支援するためのシステムが求められている。これには事例ベース推論を用いたシステムが有力と考え られることから,その基礎となる事例情報を効果的に収集することが重要である。本研究では,(1)野菜について環境保全型農業の実現を支援するための事例 ベースシステムに求められる機能と収集すべき事例の検討,特定のメンバー間で事例情報の蓄積と共有を可能とするシステムの開発, (2)特定の分野やテーマに関する情報をWeb上で効果的に検索できる仕組みの開発を目的とする。

成果の内容・特徴

  • 野菜の連作障害について,農業改良普及員,研究者等あらかじめ登録された者が事例情報をWebからデータベースに追加登録することができ,登録された情報はWeb上で閲覧検索することができるので,事例情報の蓄積と共有が図れる(図1)。
  • 特定のテーマ・分野に関するWeb情報が掲載される可能性が高いと思われるサイトに対して探索収集ソフトウェアで収集した情報について全文検索ソフトウェ アを利用することにより,一般の検索エンジン以上に効果的できめ細かな情報検索が可能である。例として以下の情報の検索ページを作成した(図2)。

    1)大豆ホームページ検索ページ
    2)公立試験研究機関のホームページの検索ページ

成果の活用面・留意点

  • 連作事例の収集・検索システムを利用して事例情報の蓄積が進めば連作障害の回避支援に活用できる。プログラムのバグ修正セキュリティ面のチェック等行った後に公開する。また,データベースの項目等を変更すれば野菜の連作障害以外の農業事例情報の収集蓄積にも応用できる。
  • 特定分野・テーマの検索ページは関連性の高いサイトを限定して検索するので,利用者の関心にそった情報の発見を支援する道具として有効である。以下のURLから現在はMAFFIN内に限って利用可能である。

    http://pc211.narc.affrc.go.jp/

具体的データ

図1:Webからの連作事例情報の登録と検索の概要
(利用者は登録された情報をすべて共有して検索利用が可能。DBMS,Webサーバ,WebサーバからのDBへの登録検索に必要なソフトウェアはすべて無料のものを使用している。)
図1:Webからの連作事例情報の登録と検索の概要 (利用者は登録された情報をすべて共有して検索利用が可能。DBMS,Webサーバ,WebサーバからのDBへの登録検索に必要なソフトウェアはすべて無料のものを使用している。)

 

図2:農業関連サイト検索ページ(左)と検索結果(右)
図2:農業関連サイト検索ページ(左)と検索結果(右)

 

その他

  • 研究課題名:地域農業支援のための事例情報収集システムの開発
  • 予算区分 :経常
  • 研究期間 :平成12年度(平成10~12年)