モデルベースのフレームワーク構築技術
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要約
概念検索によるモデル検索、Webブラウザ上で実行可能なJavaアプレット化されたモデル、ブローカシステムを介したデータ取得機能などの各要素をネットワークで結びつけることにより、モデルベースを構成する。
- 担当:農業研究センター・研究情報部・上席研究官、研究技術情報科、情報解析研究室、モデル開発研究室(中央農業総合研究センター・農業情報研究部・分散コンピューティング研究室、データマイニング研究室、営農情報システム研究室、モデリング研究室)
- 連絡先: 0298-38-8986
- 部会名: 情報研究
- 専門: 情報処理
- 分類: 研究
背景・ねらい
過去に作成されてきた多くの生育・病害予測等のモデルが活用されないままになっている。ユーザーが適当なモデルを見つけることができない、モデルを
実行するまでの作業が面倒である、モデルに必要なデータがない等の原因が考えられる。これらの問題を解決するために、ユーザーがモデルの検索から実行、さ
らに関連する事例の検索まで、Web上で行えるモデルベースのフレームワークと、要素のプロトタイプを開発する。
成果の内容・特徴
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ネットワークにより様々な要素を結びつけるモデルベースのフレームワーク(図1)と、要素となる検索機能、データブローカー、モデルの標準化仕様とプロトタイプを作成した。
- モデルや事例の検索は自然文を入力し、概念検索と呼ばれる方法で行われるため、ユーザーが専門用語的なキーワードを知らなくても、目的のモデルを検索できる可能性が高い(図2)。
- モデルはJavaアプレットとして開発されているため、インストールなどの作業をすることなく、Webブラウザ上で常に最新のモデルを実行することができる(図3)。開発において、プログラムはオブジェクト化されている。
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モデル実行時に必要な気象データをMetBrokerから取得することができる(図4)。
MetBrokerは様々なデータベースとモデルの間を仲介するシステムであり、MetBrokerをデータ取得先とすることにより、データ取得のための
開発労力がわずかですみ、開発者はモデル本体の開発に専念できる。ユーザーは様々なデータベースの最新のデータを利用することができる。
成果の活用面・留意点
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モデルベース構築を進めるにあたり、各要素を結びつけるための方法(インタフェース)を標準化仕様として整備している。標準化仕様に従ってモデルを作成す
れば、モデルどうしの連携など、より高度な利用を行うことができる。仕様に従っていないモデルでもモデルベースに登録することは可能である。標準化仕様は
以下で公開する予定である。
具体的データ
図1:モデルベースのフレームワーク

図2:検索サービス画面(左)と検索結果の画面(右)

図3:モデルの例(水稲生育予測モデル)

図4:MetBrokerの選択画面
その他
- 研究課題名:遺伝的アルゴリズムを利用した要素モデル構築手法の開発
- 予算区分:増殖情報ベースによる生産支援システム開発のための基盤研究
- 研究期間:平成12年度(平成9年~12年)