対話型ノンパラメトリックDVR法プログラム
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要約
ノンパラメトリックDVR法による高精度なDVR曲線を直感的・対話的に導出するためのプログラムである。Windows98、Windows2000などのOSで利用できる。入力ファイルも出力ファイルもCSV型式である。
- キーワード:生育予測、ノンパラメトリック回帰、ノンパラメトリックDVR法
- 担当:中央農研・農業情報研究部・営農情報システム研究室、青森県農業試験場・栽培部、
東北農業研究センター・地域基盤研究部・連携研究第一チーム
- 連絡先:0298-38-7176
- 区分:関東東海北陸農業・農業情報研究
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
ノンパラメトリックDVR法(DVRはDeVelopmental Rateを示す)は作物の環境条件を用いて生育時期を予測するための優れた手段である。そのため、「ノンパラメトリック生長予測プログラム」(北陸農業試験場職務作製プログラム 著作権に係る登録番号: P第4863-1)が多くの事例で役だった。しかし、このプログラムはN88BASICを使ったものなので、現在では利用しにくいことが問題になってきた。また、ノンパラメトリックDVR法における計算をより洗練されたものにすることが望まれていた。本プログラムは、こうした状況を踏まえ、対話的で直感的な操作で精度の高いDVR曲線を求めることを目的としたものである。
成果の内容・特徴
- 入力ファイルと出力ファイルの内容を画面上で確認しながら操作を進めることができる(図1)。
- ボタンをクリックし、幾つかの数値を入力するだけで操作を進めることができる。
- 従来のノンパラメトリックDVR法がDVR曲線を局所的な定数(すなわち、0次のスプライン)で表現するものであったのに対して、このプログラムは3次のスプラインを利用しているので、精度の向上が期待できる。青森県黒石市における水稲の生育試験において得られたデータを用いた計算は、このプログラムが実際に高精度の出穂期予測を実現することを示している(図2)。
- クロスバリデーションを用いて平滑化パラメータ(DVR曲線の滑らかさの程度)を最適化することができる(図3)。
- 計算の結果がCSV型式で出力されるので、グラフを描いたり、更に解析を加えたりするために好都合である(図4)。
成果の活用面・留意点
- ノンパラメトリックDVR法は、稲の出穂期、トウモロコシの絹糸抽出日、キャベツの収穫期などの予測に有用であることが確かめられているので、本プログラムは多くの作物の生育予測における利用が期待できる。
- 本プログラムはVisual Basic 6.0Jを用いて作製されたものなので、プログラムをコンパイルしたものは実行形式のファイルになる。従って、Windows98、Windows2000などをOSとして利用する殆どのパソコンで、Visual Basic 6.0Jを利用せずに実行できる。ランタイム(Visual Basicの機能を向上させるためのプログラム)も必要ない。
- 本プログラムは、実行形式のものをWWWページを用いて公開する予定である。ソースコードの公開については、職務作製プログラムとしての登録を行った後に検討する。
具体的データ




その他
- 研究課題名:モデル作成のための対話型プログラムの開発
- 予算区分:交付金
- 研究期間:2001~2003年度
- 研究担当者:竹澤邦夫、成田真樹(青森県農業試験場)