作物の病害虫・生理障害の情報を検索できるWWW検索エンジン
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要約
WWW上で公開されている作物の病害虫・生理障害の情報に関する複数のデータベースを一括して検索できる検索エンジンである。検索フレーズあるいはキーワードによる全文検索が可能であり、検索結果として該当ページへのリンクが一覧表示される。
- キーワード:病害虫、生理障害、WWW、データベース、検索エンジン、全文検索
- 担当:中央農研・農業情報研究部・データマイニング研究室
- 連絡先:電話029-838-8973
- 区分:共通基盤・情報研究、関東東海北陸・情報研究
- 分類:技術・普及
背景・ねらい
インターネットの普及とともに、各地の研究機関などで作物の病害虫等の図鑑や診断マニュアルがデータベース化され、WWW(World Wide Web:以下Web)上で公開されているものが徐々に増えている。ただし、このようなデータベースを新たに作成するには少なからず労力やコストがかかることから、現在あるデータベースをあわせて検索できれば、それぞれの情報資源をより有効に活用できると考えられる。そのため、Web上にある複数の病害虫・生理障害データベースを一括して検索できる検索エンジンを開発する。
成果の内容・特徴
- 本検索エンジンにはWeb上で公開されている複数の病害虫・生理障害データベースが登録されており、これらを一括して全文検索できる。複数のデータベースが検索対象となっていることでより多くの情報を検索可能であり、任意の文章や単語の入力による検索方法で作物の病害虫や生理障害の診断を容易に行うことができる。
- 利用手順を図1に示す。利用者は、まず検索フォームの検索フレーズに短い文章を、指定キーワードに単語を入力し、検索対象として病害虫か生理障害かを選択して検索を実行する。すると検索結果として該当ページのリンクと内容の一部が一覧で表示される。それぞれのリンクをクリックすると、ウィンドウが開いて該当ページが表示される。
- 中央農研以外の機関のサーバにあるデータベースについては、それを所有する機関の承諾を得た上で、データベース内の各ページを検索エンジンに登録している(表1)。2003年1月現在での全登録数は、病害虫:約1540ページ、生理障害:約470ページとなっている。
- 本検索エンジンは、中央農研の研究用サーバで提供している「有用植物の病害診断/防除総合システム」のWebサイトで公開されており、Webブラウザで下記URLにアクセスすることで誰でも利用できる。 http://riss.narc.affrc.go.jp/disease/
成果の活用面・留意点
- 検索を実行する際には、検索フレーズに病害虫等の症状などを、キーワードに作物名や生物名などを入力し、かつ両方を組み合わせると、より的確な検索結果が得られやすい。
- 現在検索エンジンに登録されている以外のデータベースについても、今後、所有機関の承諾が得られれば検索対象として登録を追加することが可能である。
- 検索対象のデータベースの中には、病害虫の防除法などの部分に現在登録失効している農薬の記載がある場合があり、得られた情報をもとに実際の栽培管理を行う際には、各都道府県の防除指針等を参照するなど最新の情報を確認する必要がある。
具体的データ
その他