インターネットによる作付計画・出荷予定情報入力システム

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要約

本システムでは、作付計画と出荷予定に関する情報を出荷者がインターネットを介して簡易に登録し、情報共有できる。これにより、出荷団体が出荷量を把握・予測することができ、必要に応じて出荷調整を行うなど農産物の販売戦略に活用できる。

  • キーワード:出荷団体、インターネット、作付計画、出荷計画
  • 担当:中央農研・関東東海総合研究部・総合研究第4チーム
  • 連絡先:電話029-838-8856、電子メールkarasa@affrc.go.jp
  • 区分:共通基盤・総合研究、関東東海北陸農業・関東東海・総合研究、共通基盤・情報研究
  • 分類:技術・参考

背景・ねらい

近年、農産物直売や契約取引の増加に応じて、出荷団体を主体とした戦略的な農産物マーケティングが求められている。出荷団体では農産物の供給過剰や品揃えの不足を避けるために、生産者の作付計画や出荷予定に関する情報を生産者と出荷団体で共有化し、全体の出荷量を把握・予測することで、販売戦略に応じて作付計画の見直しや出荷調整を行う必要がある。そこで、出荷団体がWebサーバを管理し、作付計画と出荷予定に関する情報を出荷者がインターネットを介して簡易に登録し、情報共有できるシステムを開発する。

成果の内容・特徴

  • 本システムは、農産物直売所などの出荷団体が管理するWebサーバで動作し、インターネットに常時接続されたパソコンで運用できる。サーバはJavaプラットフォームで構築され、OSに依存しない汎用性をもつ。
  • 出荷者がインターネットを介して作付計画・出荷予定情報を簡易に入力・データベース登録できる(図1)。
  • 作付計画入力システムの基本入力項目は、出荷品目、播種時期、出荷時期、出荷頻度、出荷量、作付面積、予定出荷先からなる(図2)。キーボードによる入力だけでなく、圃場区画単位で必要な項目を選択して情報入力するWeb-GISインターフェイスを備えている。これにより圃場毎の情報管理が可能となり、農作業データとリンクすれば、生産履歴情報データベースとしての機能も果たすことができる。
  • 出荷予定情報入力システムは、収穫が見込まれる段階において、出荷予定品目について、品目名、出荷時期、出荷量等の入力を行う。
  • 入力された作付計画と出荷予定情報はWebサーバ上でデータベース化される。データ集計機能によって、出荷者各自の作付計画だけでなく出荷者全体の収穫や出荷予定のカレンダーが作成される(図3)。

成果の活用面・留意点

  • 基本項目の入力はパソコン初心者でも容易に入力が可能である。データは蓄積され、履歴データベースとしての機能も果たすことができる。
  • Web-GIS上の圃場の地図データにはMapInfo形式を用いた。この形式のファイルはGISソフトによって予め作成する必要がある。
  • 本システムは、試験地区での試験運用により問題点を抽出し、改良を図る予定である。

具体的データ

図1.

 

図2. 図3.

その他

  • 研究課題名:出荷予定情報システムを中核としたクイックレスポンス流通システム
  • 予算区分:交付金
  • 研究期間:2001~2003年度
  • 研究担当者:唐崎卓也、柴田静香、佐藤和憲