アメダスなどの気象データをXML形式でアプリに取り込めるMetXML
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要約
気象データベース仲介ソフトMetBrokerから気象データをXML形式で取得できるWebアプリケーションである。XML データ処理プログラムの開発のみで、気象データを農業アプリケーションに簡単に取り込める。
- キーワード:気象データ、MetBroker、XML、MetXML、Webアプリケーション
- 担当:中央農研・フィールドモニタリング研究チーム
- 代表連絡先:電話029-838-7177
- 区分:共通基盤・情報研究
- 分類:研究・参考
背景・ねらい
気象データベース仲介ソフトMetBroker(2000年度研究成果情報)は、多くの気象データベースのデータを同じ手法で扱うことを可能にし、気象データを利用する農業用アプリケーション開発において、気象データ取得のためのプログラム開発コストを大幅に削減した。しかし、応用プログラム開発者にはJava言語やSOAPなど高度な開発スキルが必要であったため、MetBrokerを利用している開発者は未だ多くない。一方、XMLでデータを扱うことはすでに一般的になり、さまざまなプログラミング言語を利用してXMLデータを手軽に処理できるようになっている。そこで、必要な気象データの種類などをURLのパラメータ文字列で指定して、気象データをXMLデータとして取得できるWebアプリケーションを提供する。
成果の内容・特徴
- 農業用アプリケーションはプログラム中で、既存のXMLツールを利用し、XMLデータから気象データを取り込んで利用する(図1)。
- 農業用アプリケーションは、気象データに関するパラメータを記述したURL(図2)でMetXMLにアクセスすることにより、MetBrokerから気象データをXML形式で取得できる。MetBrokerで利用できるデータベースや気象観測地点などの情報も、同様な方法で取得できる。
- 単にXML形式の気象データを表示させるだけなら、WebブラウザでURLにアクセスすればよい。URLパラメータの設定(図2:データの出力形式)により、CSV形式でのデータ取得やHTMLによるグラフや表によるデータ出力もできる。
- 表1に示されるように、MetBrokerの長所を継承しつつ、開発者のスキルに応じた、多様なプログラミング言語での利用が可能である。他のデータ形式へも柔軟に変換できる。
成果の活用面・留意点
- MetXMLを利用してXML形式で取得できるデータの種類、URLパラメータに指定できる値、ならびにJavaやExcel VBAによるサンプルプログラムが http://pc105.narc.affrc.go.jp/metbroker/help/ で閲覧できる。
- XML形式のデータはデータ形式の変換が容易であるため、すでに提供している出力形式以外での利用にも対応しやすい。
- ExcelでXMLデータを取り扱う場合には、コードの表示画面で、「ツール」~「参照設定」で「Microsoft XML」を利用可能にする必要がある。
具体的データ



その他
- 研究課題名:フィールドサーバの高機能化と農作物栽培管理支援技術の開発
- 課題ID:222a
- 予算区分:基盤
- 研究期間:2006~2010年度
- 研究担当者:田中慶
- 発表論文等:田中慶 (2006) 農業情報研究15(2):183-194