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日本で分離されたH5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスは、アイガモやガチョウの羽上皮細胞で増殖する。感染した水禽類の羽がウイルス排泄経路となる可能性がある。
1997年以降、アジアではH5N1高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の発生が続いており、原因となるウイルスはヨーロッ パ、中東、アフリカへ広がっている。遠隔地へのウイルスの伝播には、渡り鳥などの野鳥が関わっていると推察されている。一方H5N1 HPAIが地域的に蔓延している東南アジアでは、疫学調査の結果、カモ類等の家畜化された水禽類がウイルスを運ぶことによって、ウイルスの伝播に深く関 わっていると指摘されており、その疫学的な役割が注目されている。通常、H5N1 HPAIウイルスに感染した水禽類からのウイルス排泄は、呼吸器分泌物や糞便を介して起こるとされている。本研究では、H5N1 HPAIウイルスに感染したアイガモやガチョウの羽を介したウイルス排泄の可能性を解析する。
1) Yamamoto Y. et al. (2008) Emerging Infectious Diseases, 14(1): 149-151
2) Yamamoto Y. et al. (2007) Avian Diseases, 51(1):52-57
3) Yamamoto Y. et al. (2007) Avian Diseases, 51(3):744-749