家畜ゲノムデータベースの構築

※アーカイブの成果情報は、発表されてから年数が経っており、情報が古くなっております。
同一分野の研究については、なるべく新しい情報を検索ください。

要約

豚、牛等についてUNIXマシン上に家畜ゲノムデータベースを構築し、World Wide Web(WWW)および電子メールを用いてインターネット上から検索するシステムを開発した。

  • 担当:畜産試験場 育種部 育種第2研究室・企画連絡室 動物DNA研究チーム
  • 連絡先:0298-38-8627
  • 部会名:畜産
  • 専門:育種・遺伝
  • 対象:家畜類
  • 分類:研究

背景・ねらい

家畜のゲノムを解析して遺伝子地図を作成することは、分子遺伝学を利用した将来の家畜の育種改良の基盤となるものである。このような家畜のゲノム解析の結果をデータベース化し、ネットワークを通じて家畜ゲノムに関する情報を広く提供することは、国内および海外の家畜ゲノム研究者間の情報交換のために有意義であるばかりではなく、農林水産省が実施している家畜ゲノム研究の広報にもつながる。

成果の内容・特徴

  • 豚、牛にマウス、ヒトを加えた家畜ゲノムデータベースをUNIXマシン上の表形式データベースマネージメントシステムを用いて構築した。このデータベースには連鎖地図情報、染色体物理地図情報、PCRプライマー情報、文献情報等を格納している(図1)。
  • コンピュータに不慣れなユーザーでもネットワークから容易に利用できるようにWorld Wide Web(WWW)を用いた検索システムを開発した。これは連鎖地図(図2)や染色体物理地図(図3)
  • 平成6年6月より試験運用を開始し、10月よりインターネット上で試験的に公開してユーザーからの意見をもとにシステムの改良を続けている。12月末までの運用状況は、のべ利用者数3447名、トータルアクセス数44836回に達している。

成果の活用面・留意点

家畜ゲノムに関する共同研究のための情報交換の場として活用されている。
インターネットに接続していない機関からはテキストベースの検索しかできない。

具体的データ

図1 システムの概念図

図2 連鎖地図の検索

図3 染色体物理地図の検索

表 ネットワークアドレス

その他

  • 研究課題名:家畜遺伝子に関する知識の利用方法についての研究
  • 予算区分 :経常
  • 研究期間 :平成6年度(平成3~7年度)
  • 発表論文等:Animal Genome Database for Network Users. Proceedings of
                      Genome Informatics Workshop 1994, p214-215 (1994)