草地植生の動態に関するファクトデータベース

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要約

全国28草地において、約10年間調査された草地植生の動態に関するデータを、地域別、草地の種類別等に整理し、データベース化した。

  • 担当:草地試験場・生態部・草地生態研究室
  • 連絡先:0287-37-7225
  • 部会名:永年草地・放牧
  • 専門:生態
  • 対象:牧草類・野草類
  • 分類:研究

背景・ねらい

1972年以来、我国の気候帯に対応した草地植生の動態を解明し、永続的な草地の生産と保護を確立するための基礎資料を得るために、各地域農業試験場の関連研究室と共同して、草地の動態に関する調査研究を行っている(草地の動態に関する研究)。この共同研究で集められた草地植生に関するファクトデータをデータベース化することによって、牧草地、野草地あるいは草本植物に関心を持つ者に広く開放し、有効な活用をはかる。

成果の内容・特徴

  • 草地の動態に関する研究」第I期(1972~1981年)で得られた28草地の植生データを、データベース化した(表1)。
  • 各植生データは以下の項目に従って整理・蓄積した。
    • 調査草地データ:地域名、市町村名、経度、緯度、標高、草地または牧場名
      草地の種類(ススキ型、シバ型、ササ型、その他の野草地、牧草地)
      処理(放牧、刈取、火入れ、施肥等)とその強さ
      定置枠(コドラート)数、調査区名、調査年月日、調査担当研究室
    • 植生データ:定置枠(1m×1m)毎の植被率(%)、群落高(cm)、出現種数
      出現種名とその被度(C)および草丈(H)
      なお、図1にデータの出力例(一部)を示した。
  • データベースは草地試験場内のWWWサーバー内に収納し、インターネットにより外部からも閲覧可能にした。
    (http://www.naro.affrc.go.jp/nilgs/vegetation/index.html)

成果の活用面・留意点

  • データベース利用者が本データベースを用いて学術論文等に公表する場合、「草地の動態に関する研究」事務局(草地試験場生態部草地生態研究室)へ連絡するとともに、本データベースを使用したことを明記するよう義務づける。

具体的データ

 

表1.データベース化した草地およびその年次

 

図1.植生データの出力例

 

その他

  • 研究課題名:草地植生の動態に関するファクトデータベースの構築
  • 予算区分:経常
  • 研究期間:平成7年度(平成6年~7年)
  • 発表論文等:山本嘉人・奥俊樹・加納春平、草地植生のファクトデータベースの構築 日草誌、42巻(別)、1996