近赤外情報による牛血漿成分の予測
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要約
牛血漿成分のうち、総コレステロール、遊離コレステロール、リン脂質、総蛋白等の臨床生化学的に重要な複数の成分を、近赤外領域の複数の波長の吸光度および誘導変数により、高い予測精度で、試薬を用いず、廃棄物を排出せずに、迅速に測定することができる。
- 担当:畜産試験場 飼養環境部 飼養システム研究室
- 連絡先:0298-38-8679
- 部会名:畜産
- 専門:飼育管理
- 対象:牛
- 分類:研究
背景・ねらい
乳牛は肉牛と比較し、乳量および体重の増減が大きく、急速であることから、その栄養管理の正否は迅速な個体の生理状態の把握に依存している。血液あるい
は血漿成分は、個体の生理状態をよく表すことから、栄養状態の指標としても利用されている。そこで、近赤外スペクトルと生理諸元との関連性を解析し、迅速
な血漿成分測定システムの構築を目指す。
成果の内容・特徴
成果の活用面・留意点
同型機種および同型セルを利用するならば、パラメータセットの効果が可能であり、キャリブレーションは不要である。
2.
アルブミン、尿素態窒素、中性脂肪、無機リン、カリウム、乳酸脱水素酵素、グルタミン酸ピルビン酸トランサミナーゼ、アルブミングロブリン比は予測精度がやや低下することから、その予測値の利用については、利用を限定する必要がある。
具体的データ
その他
- 研究課題名:乳牛生体プロセス情報を取り込んだ乳牛管理システムの構築
- 予算区分:近赤外プロ(生研機構)
- 研究期間:平成12年度(平成8~12年)
- 研究担当者:林 孝,島田和宏,竹中洋一
- 発表論文等:
1.Hayashi T, M Yonai, K Shimada and F Terada. The prediction of bovine blood
plasma cholesterol by near infrared spectra. Anim. Sci. Technol. 69:674-682.
1998.
2.林 孝,甘利雅拡,寺田文典.特許出願 「可視および近赤外領域のスペクトル情報による哺乳動物の血漿成分の迅速測定法」2000.