位置の特定されていなかった9つのニワトリのマイクロサテライトマーカーの染色体番号
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要約
位置の特定されていなかった、ニワトリの9つのマイクロサテライトマーカー(LEI125,MCW12,MCW105,MCW171,MCW215,MCW262,MCW298,MCW307,MCW315)の染色体番号が特定され、より精密な遺伝子解析が可能となる。
- キーワード:家畜育種、ニワトリ、遺伝、マーカー
- 担当:畜産草地研・家畜育種繁殖部・家畜育種研究室
- 連絡先:電話029-838-8625、電子メールsasa1@affrc.go.jp
- 区分:畜産草地
- 分類:科学・参考
背景・ねらい
遺伝子解析技術の育種改良への利用のためには、マイクロサテライトマーカー(マーカー)の連鎖地図の作製が必須である。作成された連鎖地図の利用することで、経済形質に関連する遺伝子を見つけることが可能となる。近年、ニワトリでは、マーカーの開発が進められているが、その染色体上の位置が特定されていないマーカーが数多く存在する。
当研究所で作成した、白色レグホン種とロードアイランドレッド種の交雑種(F2)のマーカー多型解析により、現在まで位置が特定されていないマーカーの染色体番号を特定し、連鎖地図を精密化する。
成果の内容・特徴
- US Poultry Genome Projectにより配布されているマーカープライマーセットであるKit 1-2、Kit #3,Kit #4の常染色体上の495マーカーについて調査し、多型のあった110マーカーについて連鎖地図を作製した。連鎖解析には、MAPMAKER/EXP Ver.3.0を用い、多点法により行った。
- 全495マーカー中、染色体番号が不明のものは79個、多型のあった110マーカー中、染色体番号が不明のものは14個である。
- 多型のあった110マーカーで染色体番号が不明であった14個のマイクロサテライトマーカー中、9つのマイクロサテライトマーカー(LEI125,MCW12,MCW105,MCW171,MCW215,MCW262,MCW298,MCW307,MCW315)が、2番および4番染色体に2つずつ、1番、13番、14番、26番、27番染色体に1つずつある(表)。
成果の活用面・留意点
- マイクロサテライトマーカーの連鎖地図上の位置が、新たに特定されたことで、より精密な遺伝子解析が可能となる。
- QTL解析の効率化と、精度の向上が期待できる。
- マーカー間の距離は、使用する系統により多少変動することがある。
具体的データ

その他
- 研究課題名:選抜系を用いたQTL検出法の検討
- 予算区分:交付金
- 研究期間:1999~2002年度
- 研究担当者:佐々木修、石井和雄、武田尚人、古川力、小田原聖子(家畜改良セ)、 小林栄治(家畜改良セ)、
高橋秀彰(農業生物研)