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発情周期および妊娠初期におけるブタ子宮内膜の機能は、アポトーシスによって制御されていることがTUNEL法によるDNA断片化の検出により明らかにされる。
哺乳動物の子宮は妊娠と分娩に伴って、その機能と構造が劇的に変化する。受精した胚が発育し、子宮内膜に着床して妊娠成立した後、胎子を発育させるための機能具備が短時間に起こる。また、分娩後は急激に子宮容積を減少させるのと併せて、分娩時に生じた出血や組織の損傷、炎症等が、次回の妊娠が可能なまでに内膜組織の修復が行なわれる。それら子宮構造と機能の変化は、不明な点が多い。
そこで、子宮機能のアポトーシスによる恒常性の制御の観点から検討する。アポトーシスの発現は、結果として生じるDNA断片化を子宮の凍結切片に対するTUNEL法により組織化学的で検出する。
分娩後の子宮修復へのアポトーシスの関与を解明するには、分娩後のより多くの段階で子宮材料を採取するとともに、例数を増加させて更に詳細な検討を行う必要がある。