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二次元データの集まりである多層モデルによる流れの解析結果を三次元データ化して可視化する方法を提案した。本法で三次元化されたデータを可視化することにより、多層モデルによる解析結果から流れの三次元性を把握することが容易になる。
多層モデルによる流れの解析は、解析領域を複数の層に分割し、それぞれの層について平面的な解析を行う準三次元解析である。このため、三次元解析と比較してデータの作成および計算が容易であるという特徴を持つ。しかし、多層モデルによる流れの解析において結果として出力されるのは層毎の平面ベクトル図などとなることから、流れの構造を把握するのが難しく、流れの三次元性を容易に捉えることのできる可視化法が求められていた。このため、多層モデルによる流れ解析の結果を三次元データ化して可視化する方法を提案した。
可視化手法の概要
可視化事例
可視化事例として、パイプラインが接続している頭首工取入れ口(図2)内の流況を可視化した。解析領域は9層に分割し、接続するパイプラインからは設計取水量に相当する流量を流出させた。
本頭首工取入れ口の下流端右岸側(図2、平面図)から見た流速ベクトルの可視化結果を図3に示す。解析結果を三次元表示することにより、取入れ口内に生じている流れをあらゆる角度から確認することが可能となり、平面ベクトル図では困難であった流れの三次元性の把握が容易になった。
三次元データの可視化に汎用可視化ソフトを使用することにより、流れのアニメーション表示も可能である。