噴頭回転式広幅散布機による湛直大粒種子散播法
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要約
- 担当:東北農業試験場・生産工学部・生産機械研究室
- 部会名:総合農業
- 分科会名:作業技術
- 分類:(3)
成果の内容・特徴
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技術・情報の内容及び特徴
1. 稲作の超省力・低コスト化を図るための湛水直播広幅散播作業法である。
2. この方法は、乗用型田植機の車体に噴頭回転式散布機を搭載し、圃場内を走行しながら
噴頭を左右に回転し
て大粒化コーテング種子等を広範囲に散播を行うものである(図1)。
3. 種子1に対しコーテング資材3の4倍重種子による大粒種子散播は、散布むらが少なく
25mの散布幅が確保でき、
播種深度4mmでは苗立ち率約71%である(図2)。
4. 噴頭回転式散布機は残量センサが装備されており、運転席で吐出量のチェックが
可能である。
- 技術・情報の適用効果
1. 4倍重種子を用いた1ha圃場の試験結果から、播種作業能率は毎時2.32ha、全刈り収量
600Kg/10a以上(表1、表
2)が得られて、航空直播に近い高作業能率で
かつ移植並の収量を達成する直播作業法であり、稲作の超省力・
低コスト化を図る
作業法として期待できる。
2. 播種以外に粒状の除草剤、農薬、肥料の散布が可能であり、低コスト直播機械化作業
体系の確立が図られる。
- 適用の範囲
湛水直播栽培が可能な地帯
- 普及指導上の留意点
1. 散布幅は、圃場幅(短辺)に応じて噴頭の回転角度で調節する。
2. 作業は風の少ない時(風速2~3m以内)に行い、播種は代かき後2日以内に落水後
速やかに行う。
3. 3、4倍重種子は通常のカルパーコーテングマシーンで造粒できる。
具体的データ

その他
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研究課題名:水稲直播栽培における超省力作業技術の開発
- 予算区分 :昭和61年~平成2年
- 研究期間 :経常
- 発表論文等:平成3年度日本農作業学会春季大会号、第26巻別号1