りんご搾汁粕のソース製造材料としての利用

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要約

  • 担当:東北農業試験場・畑地利用部・流通利用研究室
  • 部会名:流通・加工
  • 分科会名:
  • 分類:(3)

 

成果の内容・特徴

  • 技術・情報の内容及び特徴
    りんごジュース製造において生ずる搾汁粕からパルプ質を回収し、これをソースの 主材料である野菜、果実等磨砕物の一部代替材料に利用する技術。
    工場から産出された2次搾汁粕(図1)に2倍量の水を 加え、90度Cに加熱後パルパー及びフィニッシャーを用いてパルプ質を分離・精製する。 パルプは20~60%の配合が可能であり、配合量20~40%で中濃ソース、40~60%で 濃厚ソースが製造できる(表1)。
  • 技術・情報の適用効果
    従来廃棄処分されていた搾汁粕の有効利用が図られる。また、同パルプの 真空凍結乾燥粉末(表2)は色調が良く水戻しが 容易であり、ソース材料として使用でき長期保存が可能なため製造期間が 延長できる。
  • 適用の範囲
    りんご生産地域及び地域農産加工組織
  • 普及指導上の留意点
     1. 産出された2次搾汁粕は品温が高いため、直ちにパルプ質を分離、処理する。この際 パルプの褐変防止にアスコルビン酸の使用が効果的である。
     2. パルプの保存は冷凍貯蔵が有効である。
     3. パルプをより均質化することによりソースの粘凋性を高めることができる。

具体的データ

図1 パルプ分離工程

表1 試作ソースの品質

表2 搾汁粕、パルプ及び乾燥粉末の主要成分含量

その他

  • 研究課題名:リンゴパルプの新用途開発
  • 予算区分 :緊急開発
  • 研究期間 :平成元年~3粘年
  • 発表論文等:なし