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給餌5~6時間後の血漿酢酸濃度は、その間の採食量あるいはNDF摂取量と正の相関を示す。このことから、血漿酢酸濃度を指標として牛の栄養管理の改善・指導に利用できる。
第一胃内では、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの揮発性脂肪酸(VFA)が生産されるが、循環血液中に出現するVFAはほとんど酢酸である。酢酸の生産には粗飼料が深く関係することが知られているが、採食量と血漿酢酸濃度との関係についての詳細な情報は少なかった。そこで、粗飼料あるいは総繊維の摂取量と血漿酢酸濃度との関係について検討した。
血液分析によって粗飼料の量的把握が可能となり、牛における栄養管理の改善・指導に
利用できる。
しかし、粗飼料の種類・品質ごとに採食後の酢酸濃度が異なるので、あらかじめ、粗飼料
ごとに推定曲線を準備する必要がある。すなわち、構造性炭水化物(繊維)の摂取量が同じ
でも、第一胃内消化率が低い(緩慢な)場合には、血漿酢酸濃度は低く推移する。
なお、酢酸の分析法は平成3年度成果情報で公開済みである。