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「あきたっこ」はキタカミコムギより2~3日早生で、耐雪性が優れ、子実収量は 標準栽培、ドリル播栽培、晩播栽培ともにやや多収である。また、キタカミコムギより外観上の品質と製粉特性は優れる。
小麦は転換畑の土地利用型作物として、高品質、安定多収品質の開発が求められている。 特に、北東北地域ではこれまで栽培されていなかった中~多雪地帯にも作付されるように なってきたため、耐雪性に優れた品種が要望されている。 昭和50年度(昭和51年5月)東北農業試験場において多収性、耐病性、強稈性の 東北143号」(後のワカマツコムギ)と早生、良質の「東北144号」を人口交配 を行った後、系統育種法によって選抜・固定を図ってきたものである。
活用面:キタカミコムギより耐雪性に優れているため、根雪期間が110日程度までの
東北・北陸地域の中~多雪地域に適する。
留意面:転換畑では排水対策に努めること。暖冬年では穂数過多による倒伏や5月の
高温では赤さび病の発生が懸念されるため、融雪期の追肥を控え、減数分裂期のみとする。
赤さび病の発生が予見される場合には薬剤を散布する。
また、穂発芽性はキタカミコムギ程度のため適期収穫に努める。