キャベツセル成型苗の長期低温貯蔵
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要約
定植適期のキャベツセル成型苗では、5°Cの低温により3週間程度の貯蔵が可能である。また、貯蔵前の灌水制限により定植後の発根が良好となる。
- キーワード:キャベツセル成型苗、低温、灌水制限
- 担当:野菜・茶業試験場生理生態部作型開発研究室
- 連絡先:059-268-4631
- 部会名:野菜・茶業、総合研究(総合研究)
- 専門:栽培
- 対象:葉茎菜類
- 分類:指導
背景・ねらい
定植適期が短いセル成型苗の利用において、育苗施設の稼働率を高め、定植時における天候等の不確定要因に対応するために、定植適期苗の形状や発根力を長期 にわたり維持する技術が求められている。そこで、キャベツセル成型苗において低温による貯蔵の有効性を検討し、効率的長期貯蔵法を開発する。
成果の内容・特徴
- 貯蔵は大型の冷蔵庫等を用い、定植適期苗をビニルなどで覆い乾燥を防ぎ、暗黒条件下とする。
- 貯蔵温度が15°Cから5°Cの範囲では、貯蔵温度が低いほど定植後の発根力の低下は抑えられ、5°Cでは35日間貯蔵しても、定植後の発根力は高く維持される(図1)。
- 貯蔵温度5°Cにおいて27日間貯蔵しても、定植後の欠株発生は少なく、貯蔵日数が17日以内では、収穫までの日数が貯蔵をしなかった場合とほぼ変わらない(表1)。
- 貯蔵温度が5°Cでは、3週間程度の貯蔵が可能である(表1)。
- 定植後の発根力の低下が小さい低温条件では苗の含水率は低く維持される(図2)。
- 貯蔵前の灌水制限によって貯蔵中の含水率を低くすることで、定植後の発根が良好となる(表2)。
成果の活用面・留意点
- 培養土の水分含率を下げて貯蔵する場合は、貯蔵中の培養土の乾燥を防ぐため、高湿度条件下で貯蔵しなければならない。
- 灌水制限は貯蔵2日前から行い、苗が萎れない程度とする。
具体的データ




その他
- 研究課題名:セル成型苗の利用技術の確立,貯蔵セル成型苗の生理生態特性の解明
- 予算区分:実用化促進(地域総合)・経常
- 研究期間:平成9年度(平成8~10年)
- 研究担当者:佐藤文生・藤原隆広・吉岡 宏
- 発表論文等:根鉢水分とABA処理が貯蔵セル成型苗の苗質に及ぼす影響.日本生物環境調節学会第35回集会講演要旨.274~275,1997.