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四国裸95号は裸麦の新規用途の開拓、食味の向上を目的に育成したモチ性の裸麦で紫色粒である。早生・短稈・強稈の穂数型の系統であり、子実収量は多肥で高く、精麦適性はやや低い。縞萎縮病に強く、うどんこ病に弱い。
裸麦の用途は味噌用、主食用等の粒食利用が中心であるが、近年新しい製粉法の開発もあって各種の粉食利用が試みられ、健康食品として需要の拡大が図られている。特にモチ性の品種については、その澱粉特性を利用してめん類や和菓子類へ利用され、また一部では他との違いを強調するために紫色品種の育成を求められている。四国裸95号は、晩生・長稈の在来のモチ性品種に比べて栽培性が大幅に改良されており、紫色粒のモチ性系統として平成5年度(F9)より西日本の裸麦生産県の奨励品種決定調査用として配付し、地方的適否を検討する。
四国裸95号は昭和61年度に四国農業試験場においてモチ性・早生・多収・耐倒伏性を育種目標にセンボンハダカ//センボンハダカ/モチ麦Dの交配を行い、B1F2種子でのモチ性選抜と世代促進による集団育種法によって育成した系統である。この系統の特徴は以下のとおりである。
西日本の裸麦生産県における奨励品種決定調査の供試材料として配付する。試験の結果はモチ性の裸麦として評価する必要がある。