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四国裸96号はイチバンボシよりやや遅い中生の早で、二条・並性のモチ性裸麦である。やや短稈で穂長が長く、穂数型で多収である。強稈で中折れ耐性に優れ、縞萎縮病とうどんこ病に複合抵抗性である。播性程度「I」の春播型である。
裸麦は近年作付面積の減少が続いているが、味噌用、主食用に根強い需要があり、水田裏作を中心とする裸麦には増産による安定供給が強く求められている。モチ性裸麦の利用は、現在ではうどん、素麺等の麺類に限られているが、ウルチ性品種と同様に味噌用や主食用への利用も検討されており、現在栽培されている在来品種等に代わる優良品種の育成が急がれる。四国裸96号はモチ性系統としてはアミロース含有率が高いが、二条並性の多収系統で中折れ耐性であり、また縞萎縮病とうどんこ病に複合抵抗性である。平成6年度(F10)より西日本の裸麦生産県の奨励品種決定調査用として配付し、地方的適否を検討する。
四国裸96号は昭和63年2月に四国農業試験場において、早生・強稈・多収・耐病性の二条・並性のモチ性品種の育成を目標にして「四国裸84号/西海皮38号//Washonupana」の交配を行い、集団育種法によって育成した系統である。この系統の特徴は以下のとおりである。
西日本の裸麦生産県における奨励品種決定調査の供試材料として配付する。