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水稲害虫のウンカ・ヨコバイ類に対し捕食性のカタグロミドリメクラガメは、同様の特性をもつムナグロキイロメクラガメと比較し、増殖性がすぐれ、トビイロウンカなどイネのウンカ類に対する選好性も良好であるが、ヨコバイ類に対してはやや劣る。
ウンカ・ヨコバイ類は水稲の害虫として重要であるが、なかでもトビイロウンカは稲作後期に坪枯れを引き起こす最重要害虫であり、その防除に殺虫剤の使用が不可欠となっている。この害虫の天敵として多くが判明している。捕食性カメムシであるカタグロミドリメクラガメ(CyrtorhinusIividipennis)は利用すべき有力な研究素材であり、近縁のムナグロキイロメクラガメ(Tytthuschinensis)も同様の特性をもつ天敵である。
殺虫剤低減のためにこの天敵の利用技術の開発研究にあたって、対象種を特定するデータが必要であった。
カタグロミドリメクラガメとムナグロキイロメクラガメを比較すると以下のことがいえる。
両種の特性差は水稲のウンカ・ヨコバイ類の天敵の利用技術の開発研究の参考になる。