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クフェア(Cuphea )属植物は様々な程度の休眠性を示したが、種皮の剥離、硫酸処理により休眠が打破され、発芽率が向上する種が存在した。育苗は保水性と通気性を考慮した混土堆肥、燻炭、川砂を混合した用土が適していた。
医薬品・機能性食品として、種子中の中鎖脂肪酸の利用が期待されるクフェア属植物では、栽培化のために様々な形質の選抜や導入が必要とされている。しかしながら、野生種のため、その栽培法や圃場栽培に関する情報が非常に少ない。しかも、高い発芽率を示す種から、全く発芽しない種まで、様々な程度の休眠性を示した。そこで、種子の休眠打破の方法と育苗法を明らかにし、栽培するための有効な情報を得ようとした。
本成果は、クフェア属植物を栽培するために有効な情報である。表2に示す種々の休眠打破の方法の有効性は、本研究ではC.leptopodaについてのみ調査したが、他のクフェア属植物の種子の休眠打破についても効果のある事が期待できる。クフェア属植物の種子の休眠については不明な点が多く、上記の休眠打破の効果が、播種時の種子の熟度や貯蔵期間、温度等に左右される事があるので、注意を要する。栽培用土については、野菜用の市販の培養土の利用も可能であるが、野生種のため、多肥による発芽阻害、生育阻害が出やすいので、肥料の含有量の低いものを選ぶ必要がある。