WWW上で利用できるデジタルカメラ画像情報共有システム
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要約
研究グループ内での情報共有を目的として、遠隔地の圃場等で撮影したデジタルカメラ画像をサーバに保管し、WWW上で検索・閲覧できるシステムを開発した。組織内でこのシステムを運用することにより、圃場の状態の把握などが効率よく行える。
- 担当:中国農業試験場・企画連絡室・研究技術情報科
- 連絡先:0849-23-4100
- 部会名:情報研究
- 専門:情報処理
- 対象:
- 分類:研究
背景・ねらい
近年、デジタルカメラの使用が一般化し、気軽に携行できるようになってきた。現地試験圃場等の遠隔地において、多数の研究室が連携して試験を行う場合、現地の情報を関係者間で共有することが研究の推進のために重要である。関係する研究者によって撮影されたデジタルカメラによる画像は情報共有の有効な手段になる。このような情報共有を効率的に行うことを目的として、双方向性を備えた画像情報共有システムを試作し、その効果を検証する。
成果の内容・特徴
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図3に試作したシステムでの検索手順の例を示した。利用者は場内のLANに接続されたパソコン等から、画像を検索・表示できる。試作したシステムでは、画像のほかに撮影日時、撮影場所、撮影者、作業内容を記録、保存している。一方的に画像を検索・表示するだけでなく、利用者側からも画像に対するコメントを入力できる。
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図1に撮影した画像を試作したシステムに登録するまでの手順を示した。デジタルカメラで撮影し、撮影された画像をパソコンに取り込む。取り込んだ画像は必要な画像の選別を行ったのち、サーバ装置にコピーする。このとき、携帯電話を経由したファイル共有機能を利用し、遠隔地から転送することもできる。
試作したシステムでは、画像および付随する情報(日時、場所など)は、市販のデータベースソフトを使用してパソコン上で管理している。サーバ装置にコピーした画像については、データベースソフトを起動して、ファイル名、日時、撮影場所などを登録する。データベースに登録された情報は、CGIプログラムとODBC経由でWWWからアクセスが可能になる。システムの仕組みを図2
に示した。
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本システムは、圃場にカメラを設置して常時監視を行うシステムと比較して、低いコストで運用できる利点がある。また、デジタルカメラを持ち歩くだけで、必要な場所で必要な情報を効率よく収集することができ、機動性の面でも優れている。
成果の活用面・留意点
- 本システムは、小規模な研究グループ内において、圃場の状態について情報共有を行う場合に特に効果を発揮する。
- 運用にあたっては、セキュリティの確保に配慮する必要がある。
- データベース製品は任意のものでよいが、ODBCドライバを用意する必要がある。
- なお、CGIプログラムの提供については、問い合わされたい。
具体的データ

図1:試作したシステムにおける画像登録の流れ

図2:試作したシステムの仕組み

図3:検索手順の例
その他
- 研究課題名:WWWによるデータベースの活用
- 予算区分 :経常
- 研究期間 :平成10年度(平成7~9~10年)