コナガの土着卵寄生蜂メアカタマゴバチの放飼密度と放飼時期
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要約
施設内のキャベツでコナガ成虫侵入時期・産卵期間に併せて、コナガ卵密度に合わせた密度の卵寄生蜂メアカタマゴバチを複数回放飼すればコナガに対する高い密度抑制効果が期待できる。
- キーワード:コナガ、メアカタマゴバチ、放飼時期、放飼密度
- 担当:近中四農研・地域基盤研究部・虫害研究室
- 連絡先:電話084-923-4100、電子メール miurak@affrc.go.jp
- 区分:近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)、共通基盤・病虫害(虫害)
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
土着卵寄生蜂メアカタマゴバチTrichogramma chilonisはアブラナ科野菜の育苗及び施設栽培におけるコナガの生物農薬として期待されている。ここでは、本種の利用技術開発の一環として、適切なメアタマゴバチの放飼密度と放飼時期を明らかにする。
成果の内容・特徴
- 室内での放飼試験ではメアカタマゴバチを多く放飼すればコナガ卵の被寄生数のバラツキが小さい。また、施設内の放飼試験の結果からコナガ卵数に対して60%または80%の寄生率が得られるメアカタマゴバチの放飼数の関係が得られた(表1)。例えば、ある日においてコナガ卵密度(/株)が10卵では64.4頭(/株)放飼すれば80%以上の寄生率を得ることができることを示す。
- メアカタマゴバチはコナガの卵期間のほとんどに産卵可能である(図1)。また、メアカタマゴバチに産卵されたコナガ卵はメアカタマゴバチが羽化しなくても死亡する。
- 施設内のキャベツにおいて、表1を参考にコナガの成虫放飼後の産卵期間に合わせメアカタマゴバチを放飼する実験を複数回行った結果、コナガの密度は低く抑制される(1例として図2)。
- 以上の結果から、施設内のキャベツではコナガ成虫の侵入時期・密度・産卵期間に合わせてたメアカタマゴバチ密度を複数回放飼することでコナガに対する高い防除効果が得られる。
成果の活用面・留意点
- メアカタマゴバチを利用するために生物農薬として登録準備中である。
- べたがけや他天敵等の防除資材と併用することにより、防除効果をさらに高めることができる。
具体的データ



その他
- 研究課題名:寄生性天敵・べたがけ利用によるコナガの防除技術の実証
- 予算区分:IPM
- 研究期間:2002~2003年度
- 研究担当者:三浦一芸、世古智一、大泰司誠
- 発表論文等:Miura (2003) Appl.Entomol. Zool 38(1):79-85.