日時 | 2023年7月1日 (土曜日) 10時00分~11時00分 |
場所 | 農研機構東北農業研究センター 北辰興農閣 研修室 |
話し手 |
農研機構東北農業研究センター 
畑作園芸研究領域
|
主催 | 農研機構東北農業研究センター |
内 容
今回は「冬の寒さで野菜の栄養を高める」というテーマについて、次の内容で解説しました。
- 岩手の冬~寒締め栽培の誕生
- おいしく栄養価も高まる。なぜ?
- 寒締めのメリット・デメリット
- 寒さを生かすということ
また、来場者には、開会前及び終了後に展示室の成果パネルや展示物を見学いただき、職員が質問に対応しました。
参加者からは、「寒締めホウレンソウは地面に平らになることで光合成がしやすくなるのか」「このような新しい技術を普及させるためにどのようなアピールを行ったのか」「急に気温が下がったときはハウスの裾を閉めた方がいいか。その場合何度くらいで閉めればいいか」「肥料など畑作りはどのようにしたらよいか。ネズミ対策はないか。硝酸・シュウ酸の摂取量はどれくらいまで大丈夫なのか。」「寒締めホウレンソウの研究が始まってから30年経過し、その間新たに分かったことなどがあったら教えてほしい」「寒締めホウレンソウの硝酸・シュウ酸が減る理由を教えてほしい」等多くの質問がありました。
参加者へのアンケートでは、「寒締めによってホウレンソウが甘くなる仕組みを知れたこと。冬の厳しい寒さが農業にとって全くマイナスではないと気付けたこと。全く知識のない私からすると、なぜ酸化が植物に良くないのかという点を説明していただければより内容を理解できたと思う」「東北研の仕事内容の一端を知ることができた」「野菜と寒さについて詳しく学んだ」「初めてスーパーで寒締めホーレン草を見たときには失敗作と思ったが、味が濃いことに驚いた。普通のものでも根元の赤い部分は少し甘いが、この甘さはどこから来るものなのか。寒さの外気といっても何度くらいの気温か」「わかりやすい内容だった」「寒締めの難しさがより詳しく理解できた。収穫時期を遅らせることによってメリットしかない。むしろデメリットは消費者の部分が大きいので、よりすすめやすいのではないか。ここでも、逆転の発想で専用袋に甘さやビタミンの表示(比較)を大きくするべきではないか。売る側・買う側にメリットはあると思う」「場違いなところに来てしまったと思ったが、良い悪いがわかりよかった。難しいことは専門の方に」「寒締め野菜の特徴がわかってよかった」「寒さが苦手で冬はあまり好きな季節ではなかったが、おいしい甘みのある野菜を食べられるのは"寒さ"であるということが分かり、この冬の過ごし方の心持ちが変わるといいなと思う」「寒締めの科学的な仕組みがよくわかった」「植物の力のすごさ、適応力を感じた。また、地産地消は、理にかなっていることがわかった」「寒締めのことよくわかった。他の葉物野菜でもためしてみる。おいしい野菜を求めて。」「面白い内容だった」などの意見が寄せられました。
なお、今回の市民講座には23名の参加がありました。
|
|
講演の様子