プレスリリース
ナタネ・ヒマワリ油を精製した100%バイオディーゼルで業務用マイクロバスを運行
- トラクタ燃料などの地域自給システムへの第一歩 -
要約
中央農業総合研究センターでは、超臨界メタノール利用したSTING法という新しい変換技術で、ナタネ・ヒマワリ油や廃食油からバイオディーゼル燃料に変換する技術を開発しました。この変換技術では、従来のアルカリ触媒法で問題となっているグリセリン等の副生物を生成しません。
このたび、この技術をもとに精製した100%バイオディーゼル燃料で日常的に当センターの業務用マイクロバス2台の運行を開始することにしました。バイオディーゼル燃料を使用することについては、既に茨城運輸支局の許可を取得しています。
バイオディーゼル燃料では、排気ガス中のNOxは軽油に比べ4割削減され、HCも3割減少し、負荷時の黒煙はほとんど発生しません。また、廃食油を原料にすると、生産コストは78円/リットルと試算され、市販の軽油と同等です。
当センターでは、谷和原村にある水田圃場を中心に、3ヘクタールの規模でナタネ-ヒマワリの輪作試験を実施しています。そこで生産される食用油を一旦食用に供し、廃食油を回収してバイオディーゼル燃料を精製し、当センター観音台地区のトラクタ燃料をまかなうという、エネルギーの地域循環・自給モデルを計画しています。この地域循環・自給モデルの一環として、今回、業務用マイクロバスの燃料自給を行うこととし、下記のとおりデモンストレーションを行いますので、ご案内いたします。
記
日時
平成16年8月24日(火曜日)15時~15時30分
場所
バイオマス資源エネルギー産学官共同開発研究施設(別紙地図)
内容
バイオディーゼル燃料を用いたマイクロバスの業務運転におけるテスト走行と排ガス測定
詳細情報


写真1 バイオディーゼル燃料で走らせるマイクロバス

写真2 ナタネ-ヒマワリの輪作栽培試験
(写真は、谷和原の水田圃場)

写真3 中央農研バイオマスプラント
超臨界メタノールによるバイオディーゼル精製装置

写真4 精製したバイオディーゼル燃料
開催概要
ナタネ・ヒマワリ油を精製した100%バイオディーゼルで業務用マイクロバスを運行
-トラクタ燃料などの地域自給システムへの第一歩-
中央農業総合研究センター
中央農業総合研究センターでは、水田圃場でナタネ-ヒマワリの栽培を行い、そこで生産される食用油を一旦食用に供し、廃食油を回収してバイオディーゼル燃料を精製、トラクタ燃料をまかなうという、エネルギーの地域循環・自給モデルを計画しています。この地域循環・自給モデルの一環として、今回、業務用マイクロバスの燃料自給を行うこととし、概要の説明とデモンストレーションを行います。
日時
平成16年8月24日(火曜日)15時~15時 30分
場所
バイオマス資源エネルギー産学官共同開発研究施設
開催次第
1)挨拶
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 理事 小川 奎
2)概要説明
(1)ナタネ・ヒマワリを育て、食用油として利用し、ディーゼルエネルギーを自給する
総合研究部 総合研究第2チーム長 岡田謙介
(2)超臨界メタノール利用したSTING法による精製バイオディーゼルの特性
作業技術研究部 農産エネルギー研究室 飯嶋 渡
3)実演 バイオディーゼル燃料を用いたマイクロバスの業務運転におけるテスト走行と排ガス測定
(1)BDF給油、ステッカー貼付
(2)排ガス測定
(3)場内テスト走行、試乗
4)参集範囲
一般の方の参加も歓迎します。