プレスリリース
天敵の積極的利用のために

- アブラムシ対策用「バンカー法」技術マニュアルを大幅改訂しました -

情報公開日:2014年5月 2日 (金曜日)

ポイント

  • 施設園芸で問題となる害虫アブラムシ類に対して、天敵による安定的な防除を可能とする「バンカー法」のマニュアルを改訂しました。詳細な技術者用マニュアルに加えて、生産者にわかりやすい促成ナス、イチゴでのマニュアルも掲載しています。冊子体を配布する他、Webでも公開します。

概要

  • 農研機構は、さまざまな施設園芸作物で問題となっている害虫アブラムシ類への対策として、天敵寄生蜂を用いたバンカー法(天敵銀行)の実用化研究を進めてきました。この技術は、施設内に天敵が増殖できる場所を設けて継続的に発生させて、害虫を防除する方法です。天敵利用を中心としたIPM(総合的病害虫・雑草管理)構築の際の個別技術として、あるいは殺虫剤抵抗性アブラムシへの対策として役立ちます。
  • この技術はすでに現地実証済みであり、2005年版マニュアルにより促成ナスや促成ピーマンなどで活用されています。今回の2014年改訂版では、現場への普及を加速するため、生産者向けにイチゴ栽培での活用法を追加しました。また、技術者向けには、天敵素材として開発中の土着寄生蜂類の情報を加えました。
  • 電子版のマニュアル(PDF形式)は、 下記URLからダウンロードできます。
    http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/051982.html

なお冊子体をご希望の方は、研究担当者へFaxまたはe-mailでお申し込みください。(部数に限りがあるため配布は先着順となります)。

関連情報

本成果は、農林水産省委託プロジェクト研究「環境負荷低減のための病害虫群高度管理技術の開発」(1999~2003年度)、「生物機能を活用した環境負荷低減技術の開発」(2004~2008年度)及び運営交付金(2009年度~)により実施したものです。