要約
果樹研究所では、カキの生産・消費の拡大に向けて、栽培しやすく、大果で食味がよい晩生のカキ新品種「太天」を育成しました。本品種は、東北地方南部以南のカキ生産地で広く栽培が可能で、現在の主力カキ品種の「富有」より肉質が軟らかく、多収です。渋ガキですが、渋を抜いたのち、甘ガキと同様に流通することが可能です。
本品種により、晩生の時期におけるカキ生産が進むことが期待されます。
情報公開日:2007年10月 3日 (水曜日)
果樹研究所では、カキの生産・消費の拡大に向けて、栽培しやすく、大果で食味がよい晩生のカキ新品種「太天」を育成しました。本品種は、東北地方南部以南のカキ生産地で広く栽培が可能で、現在の主力カキ品種の「富有」より肉質が軟らかく、多収です。渋ガキですが、渋を抜いたのち、甘ガキと同様に流通することが可能です。
本品種により、晩生の時期におけるカキ生産が進むことが期待されます。
栽培されている主要なカキの品種は、「富有」、「次郎」、「平核無」およびそれらの枝変わり品種であり、カキ品種には広い多様性があるにもかかわらず、消費されているカキは少数の品種に限られています。近年は「富有」などの生産・消費が減少しており、より食味が優れ、生産性の高い品種が求められています。また、市場では大果のカキの評価が高くなっています。
そこで、栽培しやすく、大果で食味が優れるカキの新品種を育成しました。
天から授かった、素晴らしい、大きな果実のカキの意。
図1 「太天」の果実(育成地:安芸津、2006年11月)
単為結果力
種なし果実が結実する力
受粉樹
結実を良くするために植える、雄花が多く着く別品種の樹
へたすき
へたと接している部位の裂果
条紋
果皮に生じるすじ