プレスリリース
土壌凍結地帯向けの放牧用メドウフェスク「まきばさかえ」を開発

- 越冬性と収量性に優れ、厳寒な北海道東部で利用可能な牧草 -

情報公開日:2009年11月16日 (月曜日)

ポイント

  • 牧草「まきばさかえ」は、北海道東部の土壌凍結地帯に適した放牧用のメドウフェスク優良品種です。
  • 雪腐病抵抗性の強化により、雪解け後の生育が安定して優れ、短い草丈で利用する集約放牧を想定した栽培下での収量は従来品種より春季と秋季ともに優れます。
  • 飼料自給率を高め、低コスト生産を目指す集約放牧の拡大に貢献します。

概要

農研機構 北海道農業研究センター【所長 折登 一隆】は、北海道立根釧農業試験場と共同で、北海道東部の土壌凍結地帯での集約放牧に適する越冬性に優れた牧草として、メドウフェスクの品種「まきばさかえ」を育成しました。本品種は、雪腐病抵抗性の強化により越冬性が従来品種の「ハルサカエ」、「プラデール」より顕著に優れ、短い草丈で利用する集約放牧を想定した栽培下での年間乾物収量は両品種よりそれぞれ7%、13%多収で、特に春季と秋季の収量性に優れます。また、放牧条件下でのメドウフェスクの占める割合および放牧前の草量にも優れます。本品種の利用により、飼料自給率を高め、低コスト生産を可能とする集約放牧が土壌凍結地帯で拡大することが期待されます。

予算

農林水産省委託プロジェクト「粗飼料多給による日本型家畜飼養技術の開発」、農研機構交付金