プレスリリース
(お知らせ) Excelマクロ「ノンターゲットデータマトリクス自動生成プログラム」 の外部提供を開始

- データ分析に用いるデータマトリクスの作成をより簡単・迅速に! -

情報公開日:2024年9月11日 (水曜日)

ポイント

  • 農研機構は、Excelマクロ「ノンターゲットデータマトリクス自動生成プログラム」の外部提供を本日より開始しました。
  • 本プログラムは、ノンターゲット分析1)等により得られる独立した複数の測定値データファイルから、マウス操作のみで瞬時に測定値のデータ表(データマトリクス)を生成します。
  • 本プログラムにより生成されたデータマトリクスは、多変量解析2)等のデータ解析に活用することができます。

概要

農研機構は、Excel マクロ「ノンターゲットデータマトリクス自動生成プログラム」の外部提供を本日より開始しました。農業分野はもちろんのこと、データ分析を必要とするあらゆる分野でご利用いただけます。

プログラムの特徴

本プログラムは、測定機器等で検出された複数の測定値が含まれるサンプルごとの独立したデータファイル(Excelで表示できるデータファイル;.xlsx, .csv, .txtに限ります)から、全サンプルの検出されたデータ名(物質名など)とその測定値を一つにまとめたデータ表(データマトリクス)を生成できます(下図参照)。これまで、手作業以外でこのようなデータマトリクスを作成するには、プログラミング技術や測定機器専用の解析ソフトウェアが必要でしたが、本プログラムに対応したExcel(Microsoft Excel 2021またはMicrosoft 365 Excel)があれば直感的なマウス操作のみで、どのような測定機器等から出力されたデータファイルからでも簡単・迅速にデータマトリクスを生成することができます。

データマトリクス化するデータファイルとしては、GC/MS(ガスクロマトグラフィー質量分析法)やLC/MS(液体クロマトグラフィー質量分析法)により得られる化合物の濃度データ、次世代シーケンシング等により得られる遺伝子発現データなど、ノンターゲット分析により出力されるような一つのサンプルに多くの測定値データを含むものが考えられます。

本プログラムで生成されたデータマトリクスは、任意の統計ソフトウェアに読み込ませることで多変量解析等に活用することができます。


図 「プログラムの機能と活用例」



【利用申請方法】
本プログラムのご利用を希望される方は、以下の連絡先までご連絡ください。
利用申請・承認後、農業生産者・行政団体・公設試験研究機関・大学機関の方には無償、民間企業等の方には有償にて提供いたします。

〈利用申請先メールアドレス〉 ※情報更新(2024年10月24日)
農研機構北海道農業研究センター 広報チーム
Kikoh-K45(at)ml.affrc.go.jp  (at)を@に変えて


用語の解説

ノンターゲット分析
サンプルを測定する前に測定対象とする物質を決めず、測定機器で検出された物質全てを分析する手法のことをノンターゲット分析といいます(これに対して特定の物質に注目して分析することをターゲット分析といいます)。ノンターゲット分析では、異なるサンプルのデータを比較することで、サンプル間で共通または特徴的な物質を発見することができます。
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多変量解析
多変量解析とは、複数の変量(データ)を同時に分析して、それらの関係やパターンを探る様々な分析手法の総称です。多変量解析の例として主成分分析やクラスター分析があり、データの特徴が似ているサンプル群のグループ分けや、複数サンプルにおける重要なデータの特定などができます。
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問い合わせ先など
研究推進責任者 :
農研機構北海道農業研究センター 所長 奈良部 孝
研究担当者 :
同 寒地酪農研究領域 研究員 小松 雅也
広報担当者 :
同 広報チーム長 竹内 順一