ポイント
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- 低アミロース米1)はご飯の粘りが強く、冷めても硬くなりにくい特徴があることから、家庭用のお米のほかに、ブレンド用や業務用としても需要があります。しかし、九州では安定して栽培できる特性の優れた低アミロース米品種がこれまでなく、この地域に適した新品種が望まれていました。
- 生産適地は九州をはじめとする西日本の平野部で、出穂期・成熟期は「ヒノヒカリ」と同程度の中生(なかて)です(写真1)。九州地域の主要品種「ヒノヒカリ」に比べ倒伏に強く、移植栽培では9%、水田に直接種もみをまく「直播(ちょくはん)栽培」では13%収量が多い特長があります(表1)。また、稲の主要な病害であるいもち病2)と縞葉枯病3)に強く、農薬の使用を減らせる可能性があります(表2)。
- 良食味品種である「ヒノヒカリ」に比べてご飯の粘りが強く、軟らかい特長があり、ご飯の食味も優れます(図1)。玄米は、低アミロース米の特徴でやや白濁しますが、粒ぞろいが良く、米の外観品質は、「ヒノヒカリ」に優ります(写真2)。
- 既に、福岡県、熊本県、鹿児島県の農業生産法人で「ぴかまる」の試作が開始されており、平成26年度からは岡山県でも試作が始まり、当面は数十ヘクタールの作付が見込まれます。種子の入手や試作については下記の研究担当者あるいは広報担当者へお問い合わせ下さい。
関連情報
予算:農林水産省委託プロジェクト「新農業展開ゲノムプロジェクト(政策ニーズに合致したイネ新品種の開発)(平成20~22 年度)」、運営費交付金
種苗法に基づく品種登録出願:出願番号:第26820号