農研機構は、学校法人千葉工業大学(以下「同大学」という。)における研究費の不適正な使用に関する調査報告を受けて、同大学に対する経理調査を実施しました。
その結果、平成20年度に農研機構が農林水産省から委託を受け、その一部を同大学に再委託した事業において不適正な経理処理(品転)があったことが判明しました。
このため、同大学に対し、不適正な経理処理により支払われた研究費の返還を請求することにいたしました。
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不適正な経理処理の内容
平成20年度農林水産省から委託を受けた「バイオマス・マテリアル製造技術の開発」において、同大学に再委託した事業において、以下のとおり不適正な経理処理が行われていました。
研究代表者が研究用機器の修理をしたにもかかわらず、研究材料(消耗品)を購入したように架空の伝票を作成し、それにより業者に架空の納品書・請求書等の支払関係書類を作成させ、同大学から業者に支払わせていた。
再委託内容
- 研究課題:
- 木質複合プラスチックの生分解性評価
- 委託額:
- 3,000,000円
- うち不適正な経理処理が行われた額
- 724,500円
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農研機構の措置の概要
- 不適正な経理処理により支払われた研究費の返還
- 同大学から不適正な経理処理により支払われた研究費(5%の利息を含む)の返還を受け、返還された研究費は国(農林水産省)へ還付しました。