プレスリリース
FAO/IAEA-NARO共同ワークショップを開催し、 業務協定を締結しました

- 「農業現場における放射性物質汚染からの復興に関する技術ワークショップ」 -

情報公開日:2016年10月21日 (金曜日)

ポイント

  • 農研機構(NARO)は、IAEA本部(ウィーン)において、10月17日(月曜日)から18日(火曜日)にかけて、FAO/IAEAとの共同ワークショップを開催し、業務協定を締結しました。

概要

本年は、チェルノブイリ原発事故から30年、福島第一原発事故から5年という節目の年です。そこで農研機構とFAO/IAEAは、10月17日(月曜日)と18日(火曜日)の2日間、オーストリア・ウィーンのFAO/IAEA本部において、「農業現場における放射性物質汚染からの復興に関する技術ワークショップ(Technical Workshop on Remediation of Radioactive Contamination in Agriculture)」を開催し、また、業務協定(PRACTICAL ARRANGEMENTS)を締結しました。

このワークショップには農研機構とFAO/IAEAの関係者のほか、世界各国から放射能に関する専門家が集い、チェルノブイリ原発事故及び福島第一原発事故の放射性物質汚染からの復興についてのプレゼンテーションと討議を行いました。プレゼンテーションでは、農研機構が開発した「表土削り機」を用いた除染技術に多くの質問があり、また、粘土鉱物の種類とセシウム吸収性との関係について、多くの関心が寄せられました。討議においては、専門家による除染技術についての提言があり、開発された技術や得られた知識は世界共通の財産であると共通認識されました。今後も放射性物質のモニタリングの継続と、専門家のネットワークを駆使した技術開発を行う事で意見の一致を得ました。

農研機構は、このワークショップで話し合われた内容を、将来の世代に継承すべき重要かつ貴重なものと位置づけ、FAO/IAEAとの業務協定を活かして、福島の農業復興のための研究をより一層推進します。

※FAO : Food and Agriculture Organization of the United Nations (国際連合食糧農業機関)
※IAEA: International Atomic Energy Agency (国際原子力機関)

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