プレスリリース
独)農業・生物系特定産業技術研究機構作物研究所と韓国農村振興庁作物科学院が研究協力に関する 協定を締結

情報公開日:2005年12月 9日 (金曜日)

要約

独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 作物研究所(以下、作物研究所)は、大韓民国農村振興庁作物科学院(以下、韓国作物科学院)との研究交流・協力を促進するため、2005年11月17日に研究協力に関する覚書を交わしました。

この覚書の締結により、作物研究所と韓国作物科学院との間での共同研究や研究者の交流が活発になり、両国に共通する作物生産、品種開発などの分野で、研究開発がより進展することが期待されます。

研究協力の要旨

作物研究所では、海外の研究機関との積極的な研究交流・共同研究を進めており、国際稲研究所(IRRI)や中国東北地理・農業生態研究所などの海外の研究機関と研究協力を進めてきました。今回、米の生産過剰や農業従事者の高齢化など、農業に係わる情勢がわが国と類似している韓国の中心的な農業研究機関である韓国作物科学院との間で、共通する諸問題をお互いに協力して解決するため、包括的な研究協力を進めることについて協議を続けて来ました。

その結果、平成17年11月17日に作物研究所 黒田秧 所長が大韓民国水原市の韓国作物科学院を訪れ、李成煕(Lee Seong Hee)院長との間で両国に共通する作物生産、育種および作物科学分野の発展に協力して寄与することを目的とする研究協力に合意し、覚書を交わしました(写真)。

研究協力の概要

この覚書に従い、両研究所は以下のように広範囲な協力活動を進めます。

  • 共同研究課題を検討し、協力して研究を行う。
  • 互いの相手側研究機関の研究者を招へい研究員として受け入れる。

詳細情報

図1 調印式の様子1 図2 調印式の様子2
調印の様子
日時:平成17年11月17日(木曜日)
場所:韓国農村振興庁作物科学院(大韓民国水原市)
研究協力に関する覚書を交換する作物研究所 黒田秧 所長(左)と韓国農村振興庁作物科学院 李成煕(Lee Seong Hee)院長(右)。
図3 調印式の様子 図4 対談の様子
調印式出席者全員で 作物研究所 黒田秧 所長(左)と韓国農村振興庁 孫貞秀(Son Jeong soo)長官(右)

大韓民国農村振興庁作物科学院

大韓民国農村振興庁作物科学院は韓国の国立農業研究所で、1906年の設立以降、韓国における稲麦など農業研究の中心的組織として活動しています。特に、1970年代に、水稲品種「統一(Tong-il)」に代表される多収品種の開発に成功し、韓国における米の自給を達成したことにより、世界的にも注目を集めました。現在は、米、麦、トウモロコシ、豆、ゴマ、朝鮮人参などについて品種改良や作物生理研究を活発に進め、韓国での農産物の生産や品質、収益性の向上に努めています。ソウル市の南の水原市にある本院に加えて、嶺南農業研究所、湖南農業研究所、木浦試験場など、韓国全域に支場をもち、267人の研究者が研究を行っています。

所在地:大韓民国 京畿道水原市勧善区西屯洞
Tel: 82-31-290-6600、 Fax: 82-31-295-5410