プレスリリース
平成23年度「自給飼料活用型TMRセンターに関する情報交換会」の開催

情報公開日:2011年11月29日 (火曜日)

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
全国酪農業協同組合連合会

ポイント

  • エコフィードを含む自給飼料を活用したTMR(完全混合飼料)の利用促進と安定供給を図るための支援組織として、TMRセンターはますます重要です。
  • 全国のTMRセンター間の連携と、行政・研究・関連団体等を含めた支援体制の強化を図るため、情報交換会を12月20日から、科学技術館で開催します。

概要

わが国の畜産経営は、輸入飼料に依存する割合が高く、海外からの飼料価格の変動に大きく影響される状況にあります。さらに、輸入トウモロコシ価格は過去最高の高値を記録し、輸入牧乾草の高騰も懸念されます。また、3月11日に発生した東日本大震災やそれに続く東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、国内の飼料生産・流通は未だ厳しい状態が続いています。このような状況の中、畜産経営の安定化を図るための支援組織としてTMRセンターが注目を集めています。特に、自給飼料と食品産業から排出されるエコフィードを高度に活用したTMRセンターは、零細で分散した飼料生産基盤の脆弱な地域において、画期的な飼料供給体制として畜産農家からの期待が高まっています。

そこで、エコフィード等を含む自給飼料の特性を把握し、その利用推進を目指すとともに、TMRセンターのさらなる展開に向けて、全国のTMRセンター間の連携と、行政・研究・関連団体等を含めた支援体制の強化を図ることを目的に本情報交換会を開催します。

当日は是非、取材にお越しいただき、紙面、番組等でご紹介いただければ幸いです。


詳細情報

平成23年度「自給飼料活用型TMRセンターに関する情報交換会」

1.日時

平成23年12月20日(火曜日) 13時00分~16時50分
平成23年12月21日(水曜日) 9時00分~11時30分

2. 場所

科学技術館サイエンスホール (東京都千代田区北の丸公園2番1号)
「科学技術館」へのアクセス(PDF形式)  「科学技術館」へのアクセス【拡大図】(PDF形式)

3. 主催

(独)農研機構 畜産草地研究所
全国酪農業協同組合連合会

4.内容

<1日目>

  • 受付開始: 12時00分
  • 基調講演
    • 震災後の飼料事情について(仮題)
      全国酪農業協同組合連合会 購買部 酪農経営アドバイザー 三輪 達雄
  • 行政施策の紹介
    • 飼料自給率向上への取組とTMRセンターの位置づけ(仮題)
      農林水産省生産局畜産部畜産振興課草地整備推進室 小倉 弘明(仮)
    • エコフィード利用畜産物認証制度について
      中央畜産会事業第一統括部 岡部 由美子
  • 事例紹介
    • お茶粕、納豆粕、もやし粕等を活用したTMRセンターの取り組み(仮題)
      福島県酪農業協同組合 岡 正宏
    • ビール粕・焼酎粕等を活用したTMRセンターの取り組み(仮題)
      大分県酪農協同組合 築城 圭一郎
    • TMR素材としてのトウフ粕製造の取り組み(仮題)
      太子食品工業株式会社日光工場 井戸端 敏見

<2日目>

  • 受付開始: 8時30分
  • 技術紹介
    • 可変径式TMR成形密封装置の開発について
      農研機構 生物系特定産業技術研究支援センター 橘 保宏
    • 米DDGSの飼料特性
      新潟県農業総合研究所畜産研究センター 小橋 有里
    • 精白米DDGSの乳牛への給与
      新潟県農業総合研究所畜産研究センター 関 誠
  • パネルディスカッション
    エコフィード等飼料資源を活用したTMRの展望と飼料の製造・流通に向けた課題
    パネラー 発表者

5.参集範囲

農林水産省、独立行政法人、都道府県、大学、団体、民間等の関係者

6. 開催責任者

農研機構 畜産草地研究所 所長 松本 光人

7. 参加申し込み

出席を希望される場合は、下記出席申込書に記載の上、送付願います。
申込締切: 平成23年12月9日(金曜日)
送付先: Fax:0287-37-7132、 E-mail:Email画像
出席申込書フォーム: エクセル形式(.xls)PDF形式(.pdf)

8. 問い合わせ先

事務局:農研機構 畜産草地研究所
企画管理部 那須企画管理室 連絡調整チーム
Tel:0287-37-7243、Fax:0287-37-7132
E-mail:Email画像

用語解説

TMR
Total Mixed Rationの略。トウモロコシ、牧草などのサイレージや乾草、穀類、生粕類などを適切な割合で混合した、牛が必要とするすべての栄養成分をバランス良く含む飼料のこと。TMRを導入することで牛の採食量が増えて乳量が増加し増体速度が向上する。また、原材料に未利用資源が活用できるなど、経営にもたらすメリットも多い。

TMRセンター
TMRの調製は多労な作業であり、大型の機械、施設が必要である。そこで、一括してTMRを調製し畜産農家に搬送する方式が効率的であり、その調製基地がTMRセンターである。大量にTMRを調製するTMRセンターは、種々の費用においてスケールメリットが発揮されることから、個別の農家で調製する場合に比べて、安価なTMRを供給することが可能となる。